見出し画像

書籍『楽しいの作り方』#06 ”コンテンツ”ではなく”環境”を作る

書籍『楽しいの作り方』の原稿をnoteに1000文字程度ずつ投稿して書き進めていくこちらのマガジン。

ぜひ「#00 はじめに」から続けて読んでみてください。

前回の#05までは、マルシェのような不特定多数の方が自由に出入りできるオープン型イベントにおいて「会場内で笑顔で楽しそうに遊ぶ人々」をどうやって作るか?その答えは〇〇体験ブースをたくさん作るより、自由に遊べる遊び場を用意した方がいいこと、そしてそのメリットを書いてきました。

実は僕自身もこの手のイベントで○○体験ブースの出店を依頼されることが以前は多かったんです。しかし、佐賀県のあるオープン型イベントにモルック体験ブースを出して欲しいと言われて一日モルック体験ブースを運営していた時でした。

クライアントからの依頼は、会場である芝生の公園で今話題のモルックの体験ブースを出して欲しいという内容でした。確か2022年ごろだったと思います。

僕はモルックのブースを出すだけでよかったんですが、芝生広場は意外と広くてモルック以外も何か出来そうだし、会場内にはモルック以外の体験ブースはないとのことだったので、僕は他の遊びものも準備することにしたんです。

実際のイベントの様子。
モルック以外にスラックラインやコーンホールなど遊びものを色々と準備してみた

この時は、モルックブースにはモルックプレイヤーを専属のスタッフとして配置していたので、そりゃもちろんモルックブースは盛り上がりました。確かに来場者にもクライアントにも大好評でした。

その一方、とりあえず賑やかしにと思っていたその他の遊びもの達が主催者である佐賀県庁からかなり好評だったんです。佐賀県庁は新しく作ったこの公園で多くの人が休みの日に遊びながら過ごす姿を想像していたらしく、まさに遊び場の画がそれと合致したそうです。

その画というのがまさに #05 で書いたような遊び場のメリットばかり。スタッフは1,2人にも関わらず、多くの人たちが自分たちで遊んでいて、遊んでる子どもや友人を眺めるために芝生の上に座り込む人がいて、そしてイベント会場での滞在時間が長い。

モルックの体験は楽しいのだけれど、それを終えた人はやることがなくなる。じゃあそういった体験ブースがたくさんあればいいんじゃないか?そりゃそうなんだけどそれでは予算がいくらあっても足りないし、そもそも公園で自然に遊んでる画には程遠い。

体験ブースという”コンテンツ”を用意するのではなく、遊び場という”環境”を用意する。これがこの時の気付きでした。

そして、その翌週に決定的な出来事が起こります。遊び学者として僕がみんなが遊びやすい社会の実現を目指す上でとっても大事にしないといけないような気がする出来事でした。

それは#07で詳しくお話します。


①最後まで読んでくれたあなたは「❤スキ」を ②「おもろ!笑ったわー」のあなたは100円サポートを ③「勉強になったなー」のあなたは500円サポートを ④「ヤバっ!人生変わりそう!」のあなたは1,000円サポートを ⑤「光なしでは生きていけない!」のあなたは自由にサポートを