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【詩】 「さよならを誰かに押し付けて消える魔法のように」

「さよならを誰かに押し付けて消える魔法のように」

ビーチサンダルに挟んだ砂は
ざらざらの にきびのように
指の膨らみに残る記憶

電子タバコの薄い香りと
懐かしのバンド音楽と
やり場の無い火照り

冷めたのは私の頭の中
言い訳なんて何も無い
消えるように去っていくのが
許せる最高の奇跡

信じられるか 信じられないか
笑顔で さらっと素通りする
自分ですら気付かぬうちに

無かったように跡形も無く
さよならを誰かに押し付けて
消える魔法のように

#詩
#散文

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