【ES対策:3/3】誰でもESが上手に書ける”最強フォーマット”: 実際に添削する過程を公開!
「誰でも上手にESが書ける”最強フォーマット”」の解説も、今日が最後です。
これまで、ひとつのESを例に挙げながら、最強フォーマットの基本形である
「結論」+「S.T.A.R.」+「再び結論」
について、具体的な文字数の目安まで解説してきました。
前回、前々回の記事はこちらを御覧ください。
そして、典型的な悪い例として使ってきたESを、この最強フォーマットの理想型と比べてみると、こんな感じです:
ご覧いただいてお分かりの通り、余計な箇所が長く、肝心のアクション箇所が極端に短いことがわかります。
そしてここからが今日の本題です!
今日はこの状態から、最強フォーマットを使いながらいかにして”通るES”へ修正していくかという、思考の過程をお見せします。
真似できる部分が多くあると思いますので、皆様ご自身のESの修正にも是非お役立てください!
<1>修正~第一段階~:まずはAction以外(S,T,R)を削る
まずは、いちばん大事な A:Action(行動)に文字数を使えるように余計な部分を削っていきます。
各項目ごとに詳しく見ていきましょう
■S:Situation(状況説明)
まず、この箇所を修正していく前に、
そもそもこのエピソードは一文でいうとどんな話なのでしょうか?
「サイト閲覧数が少ない企業で、
私がウェブ記事の編集に携わったことで、
閲覧数が増えた話」
です。
この、話全体の大筋をまずシンプルに理解しなければいけません。そしてその前提となる状況だけを説明することに徹してください。
この話の場合、事前に説明するべきことは、
この2点のみです。
それを踏まえて原文を修正すると、
こんな感じです。
■T:Task(課題)
タスクの部分で重要なことが2つあります:
① タスクはひとつに絞る
② 具体的に書く。(例:数字、固有名詞)
まず①タスクはひとつに絞る。
「知名度」と「サイト閲覧数」の2つが書いてありますが、このふたつは似ています。どちらかだけ書けば良いでしょう。
ここでは、R:Result(結果)が閲覧数で書かれているので、閲覧数を残します。
更に重要なのが、②具体的に書く、です。
「閲覧数を上げる」という表現だけでは「どれくらい上げるつもりなのか」がわかりません。
そのため、タスクで重要なのは”具体的なゴール”を示すことです。できればゴールだけではなくスタートも示したいところです。
”具体的”とは何かというと、数字、固有名詞などです。(例:100mを●●秒で走る、●●賞を取る、おぼんこぼんを仲直りさせる、など)
それを踏まえて修正すると、
となりました。この具体的な数字は、後ほどこの学生さん本人に当時の話を聞いて埋めることにします。
■R:Result(結果)
これは理想の文字数が22文字のところ、大幅に超えて80文字も使ってしまっています。大きな削りポイントです。具体的に見ていきましょう。
まず、当たり前ですが「結果」で書くべきことは「結果」”のみ”です。
このESでそれに該当するのは「半年でホームページの月間100万PV数を達成しました」という部分だけです。この表現も、もっと少ない文字数で表現できそうです。
逆に、そのあとに続く一文「この結果は各チームの連携は勿論のこと、チームのリーダーと学生の信頼関係がなければ成し遂げられませんでした」については、全く無意味です。
恐らく書いたときの気持ちとしては「どれだけ大変だったか、わかってもらいたい!」という思いで、結果を強調したかったのだと推測されます。少なくとも、読み手である人事部の方はそのように思ってしまいます。
しかしむしろこれは逆効果です。
何故なら、「チームの連携、学生との信頼関係って言うけど、そもそもチームが連携している場面とか、学生との信頼関係が強くなる場面について、何も書いてないよね?」と思ってしまうからです。
結局やはり、大事なのは「 Action(行動)」なのです。
これを踏まえて修正すると、
削った結果…
以上を踏まえて、原文から修正第一弾を作ってみました。
なお、「最初の結論」「最後の結論」については、第一章で解説した文字数で当てはめてきます。
するとこのように修正されました。↓↓↓
いかがでしょうか?
余計な説明が消えたことで、かなりスッキリしました。
ただし、
(1)いまの段階では、Action部分の具体的内容は本人でないとわからないため、一旦文字数だけ確保してある状態。
(2)どんな行動をしたのかわからないので、「結論」+「再び結論」で何をアピールできるかも、まだわからない状態。
という2点は残ったままです。
それでは、最後に、この修正第一弾を本人に見せた上で、更に僕から具体的な質問をぶつけながら、本人に最後の修正をしてもらった結果をお見せします。
<3>修正~最終段階~:Actionと結論を書き足した完成版
ここは僕ではなくご本人からヒアリングした経験談が必要です。
なので、唐突ですが先にヒアリングを経て出来上がった完成版を御覧ください。
いかがでしょうか?
前向きで努力家、かつ度胸と賢さのある学生さんに見えてきませんか?
もしかしたら少し勝ち気すぎて同期と喧嘩しそう…なんていう心配も少し透けて見えますが、「◯◯なところが玉に瑕(きず)」という弱点が少し想像できてしまうくらい人柄が伝われば、むしろ成功です。
更にその懸念点を、面接の場で払拭できれば、大成功です。
■A:Action(行動)で書くべき内容
A:Action(行動)で書くべき内容は、具体的”行動”だけではありません。
大事なのは「何故その行動をとったか」という、理由・考え・自分の性格についても触れることです。
この学生さんに本人にヒアリングをした際に質問した内容は、端的に言えば次の2点です:
まずは事実は並べて、それを具体的な文章にします。
そしてそれを書きながら、「このエピソードから見えてくる自分の性格」を理解して、結論+再び結論に書く。
この順番で考えてください。
このActionを深掘りする際に大事なことは、
①先に【思い】から考えないこと
②自分一人ではなく、人と話しながら深掘りすること
この2点です。
何故なら、だいたいいつも、自分で考えているエピソードの見どころと、自分自身が認識している”自分の良さ”は、他人からの見え方と異なるからです。
エピソードのアクション部分で
「自分としてはこの行動が光ってたんだよなー!」
と思う話が、大人から見ると全然光っていなかったり、就活用のあざといストーリーに見えたりする一方で、自分としては当たり前だと思っていた行動が
「え?そんなことを褒めてもらえるんですか?」
というような思わぬアピールポイントになったりします。
そして同様に、「◯◯さんってこういうところが良いところだと思うよ」という長所も、自分と他人とで認識が異なります。
そのため、必ず先輩、親、社会人など、客観的に自分を見てくれる人と話しながら、このAction部分は深掘ってください。
<4>最後に
以上が、ES最強フォーマットを使った修正方法でした。
長きにわたる文章をお読みいただき有難うございました。
いかがだったでしょうか?
少しでも皆様のお役に立てたのであれば光栄です。
今後もニーズがあれば、
・自己紹介
・自分の長所/短所
・大学で学んだこと
・挫折経験
など、他のよくある質問を使って解説をしていきたいと思います。
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