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ジャンダルムに挑戦した話

9月初頭


バイク、バドミントンの繋がりから毎年一緒に登山してくれる先輩がいる(10個上)


テン泊登山初挑戦に去年は八ヶ岳に連れて行ってくれた


阿弥陀岳からの赤岳


そんな先輩と今年は北アルプスに挑戦した


北アルプス自体は夏に地元の友達と唐松岳に挑戦していたが、テン泊は初である


なんなら、上高地も初だった
朝日が昇る頃に上高地に到着


河童橋


早朝の平日という事もあり人はまばらだ


今は少し雲が出ているが予報では晴れるそうだ


涸沢ヒュッテから望む奥穂高岳


予報通り
テン場に着く頃には晴れた
穂高連峰が綺麗に見えた


しかもなんかフェスやってる


涸沢フェスというらしい


クレイジージャーニーという番組で見た人がゲスト出演してるらしい


周りを見渡したら、居た


田中陽希さん(お写真ありがとうございました)

こんな普通に居るもんなのかとビックリしたが
テレビのまんまいい人だった


その後のフェスのトークショーなんかも聞いていたが、エピソードがいちいち超人過ぎて耳を疑うレベルだった


極めた人はすごいな〜


そんな羨望もありつつもただただ感嘆していた


翌日、この日はテン場から奥穂高岳を目指す
他のピークは時間と体力と天気次第


と、少し優柔不断だったが決めきるのも危ういと考えて今回の山行はずっとこんな感じだ


奥穂高岳に登り始めるとガス(霧)が出て来た


幸いガスは岐阜側に集中しているし、奥穂高の周りは綺麗だ


奥穂高岳山頂


標高3,190m
長野県の最高峰


見事な絶景と達成感に気分は最高潮だ


だが周りを見渡すとガスが濃くなり、最初行こうと思っていた北穂高、前穂高は見えない


唯一ジャンダルムだけが綺麗に見えている


奥穂高から望むジャンダルム


YouTubeで見たまんまだ!
かっけぇ!


と思ったが、動画で見るよりなんかちっちゃいな
とも思った


正直自分は岩場へと取り付きや、高所感のある場所の方が好きだ


奥穂高へ登るまでのザイテングラードも正直消化不足感があった


…行きたいな。


シンプルにそう思った


先輩はあまり自分と同じタイプではないので慎重に交渉してみた


先輩もメンタルは今の所大丈夫だから行けるとこまで行きたい、と言ってくれた


いざ、日本最恐と呼ばれる登山道へ


立入前の看板が更に恐怖を煽りに来る

馬の背前の立て看


でもこれはこれで正解なんだろう
実際これの前で引き返す人も多かった


細い尾根を少し進むとすぐに一番の難所と呼ばれる馬の背に入る


切り立った岩にボルダリングの足場のような
靴の半分あるくらいの足場を踏みながら降りて行く


この時の心情としては

クッッッソ楽しい!!

が1番だった


動画で見たよりも恐怖感も薄かった
(岐阜側がかなり曇っていたのがあったかも?)


メンタルは最高潮
常に手と足が安定できる場所を意識する


少しでも間違えたかも?と思ったら周りを見渡す


自分でも驚くほどの集中力を出せた


すれ違い時に少し端の方に立つのですら楽しい


馬の背を無事に超え、先輩はメンタルを使い果たしたよう


1人で行く事を決意


馬の背とジャンダルムのドーム峰の間にある少し平らな所で補給


補給しながらルートもじっくり見る


奥穂高から見た時よりドーム型のジャンダルムは大きく見えた


なぜかラピ◯タを連想させる形だ


集中力も切れてる感じはない


行くぞっ!


ここからは高度感はかなり薄かった


ガスが濃くなっていったというのもあるが、馬の背と比べると可愛いもんだ


途中、2.5m程だがロッククライミングのような垂直な壁もあった


これも楽しかった


こんな膝の使い方、普通の登山でやった事ない


でも自然と体が動く感じがした


気づけばドームの真横


ドーム沿いを西穂高側へ巻いて、頂上へ


ジャンダルム頂上


やった…!


なんとも言えぬ達成感があった


しかもこの天使の立て看
8月末ごろに紛失していたのが復活した直後だったそう


後から来た人が、復活してる!仕事はや!
とみな驚いていた


3代目天使降臨当日にも出会えた
なんとも運命的で祝福を受けたような気がした


正直自分の登山歴から言えばジャンダルムに挑戦できるとは思っていなかった


色んな登山仲間もジャンダルムはまだ…
という人が多かったからだ


でもここまで来れた


運が良かっただけ、とも言えるが
危険なのは十分承知していた


途中での判断力の鈍化が無かったのが1番だったと思う


途中何度も道を少し間違えた


明らかにオーバーハングしていたり
道中必ずある◯印がなかったり


一目じゃ見にくいところが正解のルートだった、というのが何度もあった


でも間違い続けずにすぐ修正できたのが大きかった


それは恐怖がなく、楽しく登山できていたから冷静でいられたのだと思う


好きこそものの上手なれとはこういうものだなー
とか言ってみたり


なにはともあれ、こうしてこれを書いているという事は帰りも無事に楽しく帰ってきた、という事


私も含め、自分のレベルや体力に合った登山をしよう


でも不要な情報まで拾いすぎて自分の挑戦心に蓋をするのは勿体ない


自分の心と体をしっかり見つめたうえで、冷静さが保てる時はバンバン挑戦!


これからの自分の人生もコレで行こうと思えたとても良い山行でしたとさ


のびた



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