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【詩作】殉職

鈴木のびで です。
「殉職」とは職務のために死ぬこと。
何となく聞こえの良い言葉ですが・・・
死を迎える当人、残された家族、友人たちの想いは・・・?
それでは どうぞ

「殉職」

油断した訳でもないだろ
死に急ぐはずなどないだろ
女神が余所見した隙に
悪魔がウインクしたのさ

灰色の空はどんよりと
両肩に重くのしかかる
いつものステップ踏むはずが
ワンテンポずれていたのさ

陰腹で臨むように
苦痛は押し隠し
一日を乗り切れば
何かが変わるはず
明日は晴れるはず
そう思っていただけさ

職に殉ずる気など無かった
殉ずる価値など何も無かった

フェードアウトする
意識の中で
壊れたテープレコーダーは
繰り返す

『帰らなきゃ・・・ 急がなきゃ・・・』
陰膳据えて
『帰らなきゃ・・・ 急がなきゃ・・・』
あのが待ってる


以上、鈴木のびで 「殉職」でした。
貴重なお時間拝借、ありがとうございました。
この作品の使用、転載などについてはお問い合わせいただければ幸いです。


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