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Apple Watchだけじゃない。転倒検知とSOS通知機能を備えた「TicWatch Atlas」をテスト

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スマートウォッチが登場した当初というのは、いちいちスマホを取り出さなくても大抵のことはできる、スマホ拡張デバイスとして期待されていた。ところが途中で「デジタルヘルス」という流れが合流し、一気にそちら方面へ開花していくことになった。

現在はランニングなどフィットネスのログを取ることに注力した独自OSモデルが主力となり、スマホの拡張という方向性を残すのは、スマートOS開発元であるAppleのApple Watchと、GoogleのWearOS搭載モデルぐらいになっている。

MobvoiのTic Watchシリーズは、WearOS搭載モデルとして2022年頃から日本市場に参入してきたが、今年10月には登山やアウトドア向けのタフネス仕様モデル「TicWatch Atlas」をリリースした。

タフネス仕様がより強化された「TicWatch Atlas」

見どころとしては、アメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810H」に準拠したという、高耐熱性・耐衝撃性・耐水性・防塵性・防湿性などが挙げられる。また事前にデータをダウンロードしておくことで、電波の届かない場所でも地図が参照できるというオフラインマップ機能や、GPSを捕捉して方角を示すコンパス機能、気圧とGPS情報を組み合わせての高度計など、登山向けの機能が数多く搭載されている。

とはいえ、3日に1度は山に登るみたいな人はそれほど多くないわけで、やっぱり普段の生活の中でどのように役に立つのかは重要である。そんな中で注目しておきたいのが、転倒検知機能と、緊急SOS通知機能だ。

これらはApple Watchが2018年の「Series 4」から搭載しており、地味に人気の高い機能の一つである。ほかにもサイクリストにユーザーが多いGARMINは、資料で確認する限り、走行中の事故検知という観点で、2019年の「vívoactive 4」から同様の機能の搭載を始めたようだ。追ってサムソンは2021年の「Galaxy Watch4」から、Googleでは2022年の初代Pixel Watchから同様の機能が搭載された。

今回はTicWatchの広報代理店から「TicWatch Atlas」のサンプルを提供いただいたので、TicWatchの転倒検知とSOS通知機能がどのように機能するのか、実際にテストしてみたい。

■発報の仕組み

まず設定だが、スマホアプリ「Mobvoi Health」の「デバイス」- 「設定」へ進み、「緊急SOS」の設定へと進む。

緊急SOS設定

機能としては2つある。一つは、クラウンを5回連続で押すことで、緊急連絡先に自動的に電話がかかるという機能。もう一つが、転倒を検知した際に、緊急連絡先に自動的に電話がかかるという機能だ。オプションとして、SOS機能が起動されたときにテキストメッセージと位置情報を連絡先に送信する機能もある。

緊急連絡先は、Apple Watchの場合は自国選択の結果に応じて自動的に設定されるが、本機の場合は世界各国の通報ダイヤルがプリセットされていて、そこから自分で選ぶという格好になっている。またカスタムダイヤルとして、任意の電話番号も指定できる。

その下に緊急連絡先をいくつか設定する欄があるが、正直ここの設定がどこに使われるのかわからなかった。テストした限りでは、緊急SOS機能で発報されるのは、「緊急連絡先の番号」で設定された番号のみであった。

記事中の画面では110番にセットしてあるが、今回はテストとして自分の電話番号へ電話をかける設定にしている。この機能は本当に電話をかけてしまうので、110や119に設定した上でテストするのは控えてほしい。

クラウンを5回連続で押す機能は、転倒とは関係なく、いつでも緊急連絡先に発報する。例えばあからさまにスマホを取り出して通報できないような状況、強盗にあって人質に取られたとか、両手縛られて転がされたとかいった場合に、こっそり通報するといった用途が考えられる。

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