不登校エッセイ#2 限界だったから学校を飛び出して博物館に行った話
もう限界だった
娘は中学1年のとき
別室登校をしていた。
教室に入れない生徒が集まる
特別な部屋。
娘を『別室』に送り届けた
その足で仕事に向かう日々。
あるとき先生が不在で
しばらく2人で
待つことになった。
静まり返った教室
ほこりっぽい匂い
もう限界だった。
「今日は休もう」
「えっ?」
驚く娘の手を取って
学校を飛び出した。
家にいた息子も連れ出し
3人で電車に乗る。
平日の大冒険
行先は上野に決まった。
ガラガラの博物館
巨大な恐竜の骨
アンモナイトの化石
不思議な形の深海生物
久しぶりに
子どもたちに
笑顔が戻った。
それからしばらくして
娘は『別室』に行くのをやめた。
娘も
もう限界だったのかもしれない。
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