六人の嘘つきな大学生|朝倉秋成
就活で最終選考まで残った六人の大学生が、
グループディスカッションで
大手企業スピラリンクスの
内定に相応しくない人間を告発し、
最後の1人の内定を勝ち残ろうとする話。
就活のドロドロさと、大学生にしか見えていないあの就活時期の世界の狭さがすごくリアルだった。
こんな必死にここの会社に入って正解かなんて誰もわからないのにこんなに必死になって自分に嘘をつきながら就活する大学生がひたすらに可哀想だったな。
普通の大学生の主人公波多野。
リーダーシップのある九賀。
元野球部の袴田。
なんでも真面目な森久保。
芯がありよく嫌われがちな矢代。
純粋だがこの事件を乗り越えた嶌。
嶌ちゃんはあの事件の上で、
スピラで働いていて楽しいんだろうか。
わたしだったら絶対こんな選考する会社入りたくないし、その後が気まずすぎて絶対無理。
だけどやっぱりそれだけ大手の会社で
働くことに誇りを持っている就活生っているわけで
わたしのように大手とか仕事にやりがいとか
そんな求めない人間もいる。
大学生には自分はこんなにもすごいやつって
アピールしなきゃ周りと
差がつけれないと思わないでほしい。
会社なんて今後仕事で上手くやっていけそうややつ。
なんかとりあえず使えそうなやつ。
自分の仕事を楽にしてくれそうなやつ。
しか、選んでないんだから。
大学生と社会人。
ここってすごく大きな差があるように見えて、
実際みんな心は子供なんだからね。
就活のあの狭い世界を
スリル感じながら見れる面白い一冊だった。
就活生、がんばれ。
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