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桜田
2020年6月3日 15:22
いてててて、ちょっと、ちょっと休憩、ね、ごめんね、と岸さんは上体を預けてきた。顔を歪めて、申し訳なさそうな曖昧な笑みを浮かべ汗を滝のように流している。岸さんが"こういうこと"の際に汗を滝のように流すのはいつものことなので、岸さんの眼鏡の縁をつたってぽとぽと私の顔に落ちてくる汗が"こういうこと"をした成果なのか痛みの成果なのかは、よく分からなかった。私たちは縦にくっついていた体を一旦離して、横になっ