【映画鑑賞】恋愛よりも友情が救ってくれる【セックス・アンド・ザ・シティ】
『セックス・アンド・ザ・シティ』のドラマ、
昔よく観てたなあ。1話 30分くらいの短さでサクッと観られるから、気づいたら次へ次へと進んで、いつの間にか一気見してしまう。なんだかんだで面白くて、何回でもリピートしてしまうくらいハマってた。特に元気がない時や、やる気が出ない時、何も考えたくない時に観ると、現実を一瞬でも忘れさせてくれる。疲れている時こそ、このシリーズは精神的にちょうどいいんだよね。ああ、今の私は、相当疲れてるんだなって再確認させられる。
私にとって、
「恋」はもう追いかけるものじゃなくなっている。最近はゲイでも同性婚ができる世の中になってきたけど、それでも自分は「結婚」なんて考えたことがないし、これからも多分ないと思う。作中のキャラクターで言えば、私はやっぱりサマンサが一番近い。彼女みたいに男性との遊びに全力投球してるわけでも、ビジネスウーマンとして成功してるわけでもないけれど、もしこの 4人の中で誰かを目指すなら、私はやっぱりサマンサ。彼女の「自分の欲望を追求する」「楽しむために生きる」ってスタンス、あれには共感せずにはいられない。
年齢を重ねても、自分の人生を楽しみ続ける。
そうじゃないと、なんだか損した気分になってしまうっていう感覚、よくわかる。もっとオープンで自由な性格を持っていたら、私の人生もどう転んでいただろうか。なんて、ついつい考えちゃう。
キャリーが長い間待ち望んだ「結婚」。
彼女はようやくその手が届くかと思った瞬間に、男の方が急に結婚に対して不安を感じて、結局ご破産。大勢のゲストを招待して、会場もドレスも完璧に用意して、さあ、という時にそれを全部台無しにされたら、そりゃ心がズタボロになるのも当然だよね。何もかも失ったように感じるだろうし、自分の人生の不甲斐なさに打ちひしがれて、自己嫌悪に陥ることだってあると思う。
でも、こんな時に支えてくれる友人がいるかいないかで、
どん底から這い上がれるかどうかが決まるんじゃないかと思う。このシリーズを通して一番感じるのは、「仲の良い親友がいるって、本当に素敵なことだ」ということ。それぞれが自分の考えを持っていて、時には意見がぶつかってケンカをすることもあるけれど、最終的にはお互いを理解し、支え合っている。
キャリーたちは、どんなに忙しくても、
どんなに自分の人生がうまくいっていなくても、常に親友たちのことを思いやっている。彼女たちが仕事や恋愛に打ち込んでいる時、あるいは人生に迷っている時、必ずそばに寄り添ってくれる仲間がいる。それはただの友人関係を超えた、深い絆で結ばれた存在だ。
「これって本当に現実なの?」とふと思う。
これはあくまでドラマの話なのか、それともアメリカの文化がそういう友人関係を作りやすいのか、日本ではなかなか見かけない関係のように感じる。もちろん、日本人にも親友がいて、お互いを支え合っている人はたくさんいるだろう。でも、日本の文化では「周りとの調和を保つこと」や「他人に迷惑をかけないこと」が優先される場面が多く、こうした深い友情を築くことが難しいと感じることもある。特に大人になってから、自然体で心をさらけ出せる友達を作るのは、そう簡単なことではない。
私自身、積極的に友人を作ろうとしたことはなかった。
どちらかというと、1人でいる方が気楽だし、人に頼るのが苦手だったからだ。でも、このシリーズを観るたびに、「自分にもこんな親友がいたらいいなあ」としみじみと思う。誰かに悩みを打ち明けたり、弱音を吐いたりすることができる友人がそばにいるだけで、人生の辛さや寂しさが少し和らぐかもしれない。特に、人生の岐路に立たされた時や、思い通りにいかない時。そんな時に、親友がいてくれたらどれだけ救われるだろうか。
一人でいるのは確かに楽だ。
好きな時に好きなことができるし、自分のペースを乱されることもない。でも、その分、悩みや不安を一人で抱え込むことになる。強い人ならそれでも乗り越えられるのかもしれないけど、私の場合は、いつかその孤独が重くのしかかるんじゃないかと思うことがある。仕事がうまくいかなかったり、恋愛で傷ついたりした時、泣きたいのに誰にも言えずに一人で涙を流す日が来るかもしれない。そんな時、そばにいてくれる親友がいたら、どれだけ励まされるだろう。
結局、人は一人では生きていけないんだなと思う。
どんなに独立している人でも、誰かに寄り添われたい時がある。だからこそ、キャリーたちのような友情に憧れるんだろう。お互いのことを思いやり、時には距離を取りながらも、ずっとつながり続ける関係。
と、なんだかだんだんと辛気臭い話になってしまったけど、
どんな時でも集まって笑い合える親友がいるって、本当に素敵なことだし、羨ましい限りだ。この作品を観るたびに、そんなことを思わされる。