2022年8月の読書記録。~全8冊~
読書の記録を本格的につけ始めてから早8ヶ月…
多くの方の投稿・温かい反応に感謝している毎日です。
本当に楽しい!趣味と呼べるものを見つけた気がする。
ただ、、Twitterの140文字じゃ感想が語り尽くせん!!
正直いつも文字数が足りなくて、泣く泣く1文字消しながら「文字数がオーバーしてます⚠️」アラートと対決してる。
ってことで、毎月の感想(長々語るver)をnoteで書くことにします!
*タイトルに"2022年8月"とある通り、来年も続ける予定です笑
そして何より!最近サクサク読み進めているので、一度作品としっかり向き合いたい。そして数年後振り返った時に「こんな感想だったんだ。。青いな😏 」とか思いたい!という完全に自己中心的な動機ですが、他の方の参考に副次的になればこれ以上の幸せはないです。
全然関係ないけど、外国人の「How are you ?」という質問に「Never better! (これ以上無いくらい調子が良いよ!)」って答えると粋です。
*ハーマイオニーが『ハリー・ポッターと賢者の石』で使ってた。
*これから今月の本紹介に入ります。
*ネタバレは徹底的に回避しているのでご安心ください。
*「あらすじレベルでも嫌だ!」という人は、この記事を閉じて読書の世界にお戻りください笑
1作目: 『ダリの繭』 - 有栖川有栖
有栖川有栖先生による「作家アリス」シリーズの2作目です。
有栖川有栖さんといえば新本格の第一世代でミステリ界を牽引した方。論理的なロジックに定評がありますね。(有栖川先生を読むのは2作目なので、あんま偉そうなことは言えません😅)
あらすじ
サルバドール・ダリに憧れる社長と死体の発見現場である繭の形をしたフロートカプセル。。このふたつを組み合わせるセンス?コンセプト?の時点でたまらなく好きです。
ダリといえばシュルレアリスムの代表的な画家。時計をチーズに見立てた『記憶の固執』が特に有名です。
ダリは奇想天外だったり、奥さんとの歪な関係性があったりとその作品以外でも話題が尽きない人物。東北のどっかの美術館のダリ展に行って、その独特な画風に小学生ながら拒絶反応を起こした覚えがあります。
そしてもう一つの鍵となるフロートカプセル。特殊な溶液の中にぷかぷか浮かんでリラックスできるカプセルだそうな。欲しい、、
似たようなものは現実世界でもあるようで、、著作権の関係で載せられないけれど「フロート・セラピー」で調べてみてほしい。本当に繭だから笑
さて本題に戻るとして、感想は「めちゃめちゃ面白かった!」に尽きる。
星☆☆☆☆☆である。
理由はシンプルで、「犯人が最後まで分からなかった」から笑
あと、有栖川先生の文章がとにかく上品で、、ミステリに文学的な要素を求める人は少ないと思うけど文学作品としても味わい深かった。
火村秀夫と有栖の過去も2作目にしてチラつかされて、次の「ロシア紅茶の謎」の購入までまっしぐらである。
2作目: 『塩狩峠』 -三浦綾子
三浦綾子さんは初読み✨
わけあって今作のあらすじは書かない。
なぜなら裏表紙のあらすじに物語の結末が書かれており!今作は主人公の永野信夫の生涯を描く小説だからである。
私はというと結末にハラハラしたいタイプなので、物語の8割ほど読み進めてからあらすじを読んでしまい、めちゃめちゃ後悔した。
人によって好みは分かれると思うけど、事前情報なしに、心をまっさらにして小説を読むのが好きですね。
今作は「キリスト教」が1つの大きなテーマ。
キリスト教信者であり続けたために姑に追い出された母を持つ、信夫。彼は物心がつくまで母親を知らず、自分よりもキリスト教を選んだのか。とキリスト教自体を疎むようになる。
何を隠そう。実は私もキリスト教を重んじる高校に通っていた。こういうことを言うと、明らかに心の距離を遠ざける反応をする人がいるけど、安心して欲しい。8割以上の学生は信仰心のかけらもなく、ほとんどがキリスト教について説明できないから笑
それほどキリスト教は奥が深く、
3年間のキリスト教教育を経て思うことは、学期末のテストに向けて聖書を一言一句覚えるより、この「塩狩峠」を読ませた方が断然理解が深まると言うことである。
バベルの塔やノアの方舟のような聖書に書いてあるファクトを勉強するよりも、全人類の30%以上がなぜキリスト教を信仰しているのか、心のより所にしているのか。ある事象に対して無神論者と考えたがどう違うのか。
本書は小説でありながら上記の答えを教えてくれる & 世界の視え方がガラッと変わる体験ができる。そして、、、、泣ける。(小説で初めて泣いたw)
もちろん、これだけ熱く語っているので星☆☆☆☆☆です。
ちなみにキリスト教関連で言うと、遠藤周作の『沈黙』もおすすめ。
潜伏キリシタンが耐え難い拷問を受けながらも、イエスを信じ続けられるのか。一神教ならではの葛藤や苦悩が描かれていて、読むのが辛いが勉強になる1冊です。
3作目:『黒い家』 -貴志祐介
続いても初読みの作家さん✨
ここまで偉そうに書いておいて、読んだことない作家ばかりで我ながら恥ずかしいですが、、笑
『黒い家』はどの"貴志祐介ランキング"でも上位だったので、手に取りました。
あらすじ
ジャンルとしてはホラーが最も適していると思いつつ、社会派ミステリーの
側面もあって色々と考えさせられます。
そしてホラーと言っても「この世で結局一番怖いのは人間」いわゆる「ヒトコワ」のジャンルになります。
著者のリサーチ力が凄まじく、物語の中心となる生命保険会社について、その業務内容や死因の査定、タチの悪い客への対処などリアルに描かれています。刊行が1997年なので時代が時代なのかもしれませんが、私は到底働けないなと、、笑
徐々にわかってくる自殺の真相。そして最後まで手に汗握る展開が待っています。
こちらも星☆☆☆☆☆
4作目:十二国記シリーズ 『風の万里 黎明の空』
シリーズ4作目にして、初の上下巻。
十二国記シリーズは2021年時点でシリーズ累計1280万部超え、30周年を迎える今年は公式ガイドブックが発売され、こちらもAmazonの第1位を独占状態。(当然私も買った)
あらすじ
私なんかが説明するよりWikiさんの方がうまくまとめてくれてるので以下抜粋
このあらすじだけ読むとものすごく難しそうに思えるが、実際難しい!笑
異世界モノ特有の設定や世界観に戸惑うことが多く、これまでの常識が全て覆されるような体験ができる。(事実、十二国に迷い込むことになる主人公もかなり戸惑う)。
一方、国とはどうあるべきか?それを実現するためのリーダー、組織、政治的な仕組みとは?を問われる場面が多く、ファンタジーと理解しながらも物語にリアリティが介在するので歴史小説っぽさもある。
もちろんエンタメ小説としても楽しく、4作目となる『風の万里 黎明の空』はこれまでバラバラだった各登場人物が交わり、例えがダサいがアベンジャーズみたいだった。そして、グサグサ刺さる言葉も今の所一番多かった。
これも星☆☆☆☆☆ です。(今月当たりが多すぎるんじゃ!)
5作目:『予言の島』-澤村伊智
一時期、TwitterのTLで死ぬほど見た1冊。
まんまと手に取りました。
あらすじ
もうね、、、すごいよ
読んだ後に放心状態になる本ってあるじゃん?そのタイプの本です。伏線あるわ、不気味だわ、ミステリとしても読み応えあるわでページを捲る手が止まりません。
島 + 土俗的な風習 = 鳥肌ミステリ はもう証明されたようなものですね。
霧久井島をまさに三津田、まさに京極、まさに横溝正史と例えるセリフがあるのですが、まさに日本のミステリだからこそ醸し出せる不気味さだと思います。
あんま内容言いたくないので、ここまで!
これも星☆☆☆☆☆ です。(全く参考にならない記事の出来上がり!)
6作目: 『夜は短し歩けよ乙女』-森見登美彦
6冊目にして急にテイストが変わりました笑
ミステリばかりだと頭がパンクしてしまうので一呼吸おけるものを日ごろ挟んでいます。それがこの作品!
あらすじ
2007年の本屋大賞第2位に選ばれた本作。
実は僕の前に母→妹の順で読んでいたのですが、前の2人の評判が悪いこと悪いこと、、、
半ば怪しみながら読み進めたのですが、めちゃめちゃ面白いやんけ!!が僕の感想です。
もう一度言いますね。めちゃめちゃ面白いやんけ!!!
たしかに現実とファンタジーの境がわからなくなったり、突拍子のない展開が用意されていたりするのですが、その世界観がもう完全にどストライクでした。
そして森見登美彦さんの文章が上品だこと、、舞台の京都に飛んで行きたくなる気持ちになります。
4つの短編で構成されていて (おそらく四季ごと?)
ほのぼのとした気持ちになれる作品です。
それこそミステリ後の小休憩に最適。
そして実は森見さんも初読み!他の作風も似ているのだろうか??
そうであれば教えて欲しい、速攻買いに行くから!!
ちなみにこれも星☆☆☆☆☆ です!(もうこのシステムやめようかな笑)
7作目:アンドロイドは電気羊の夢を見るか
表紙が印象的で「SF小説 ランキング」とかで調べると必ず上位に入ってくる
作品です。
あらすじ
あらすじを見てもわかる通り、ザ・SFって感じの内容です。
刊行時はあまり話題にならなかった本作ですが、『ブレードランナー』で映画化され一躍有名になりました。
イギリス人の先生に「お前ブレードランナー見たことないのか?ありえんっ!」と激怒されたことあります。それくらい向こうではマスターピースらしい。
SFというと読みにくいイメージがありますが、映画になっただけあってアクションが光る作品です。要するに読みやすい。
ただ後半はかなり難解な部分が多く、色んな解説サイトを見て本作のテーマやタイトルの意味を理解できました。
描かれている第三次大戦後の世界は一笑に付すことができず、何よりこれが1977年に書かれているというので驚きです。
この頃はベトナム戦争や中東戦争があったので、戦争後のディストピアを描かずにはいられなかったのでしょう。
星☆☆☆☆です!!
8作目:銀河鉄道の夜-宮沢賢治
最後は古典で締めました。
恐ろしいくらい前情報持ってなく、日本人失格レベル💦
・銀河鉄道の夜は長編である・・・❌
・アニメのようにブロンドヘアの女性が出てくる・・・❌
のように勘違いだらけでした、、
あらすじ
未完の名作と言われている銀河鉄道の夜ですが、宮沢賢治が書き切る前にこの世を去ってしまったらしく、本作も(◯文字空白)と所々に書いてあります。
14の短編からなる作品で、『よだかの星』だけ小学生の時に既読でした。好きすぎていつまでも記憶に残っています。
特に印象的な話なので他の小説で引用されたりしますよね。(道尾秀介の『シャドウ』とか。
率直感想を残しておくと、うまく理解ができなかった気がします。
ツイートも貼っとく↓
難しさを感じた理由はたった一つで、いまいち伝えたいことが分からなかった、、
どの話も神秘的で子供の頃の夢を見ているようなのですが、夢を見たまま読み切ってしまったというか、、真意・テーマがわからないことが多かったです。(そもそも真意を探している時点で解釈の仕方が間違っているのかもしれない)
ということで感想を書くのが非常に難しい。
この記事を見ている『銀河鉄道の夜』ファンの人がいたら是非僕を叱って欲しい!わかってないな〜という罵りをお待ちしています!笑
おわりに
8月に読んだ8冊を紹介していきました!
毎月9冊を目安にしているので、同じペースで今後も投稿できればと思います。(見事に後半ガス欠なので、やり方は要検討笑)
では、今月も素敵な読書ライフを✨
あ、、Twitterで気軽に絡んでくださいね!!
コメント・いいねめちゃめちゃ喜ぶ人ですヽ(´▽`)/
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