Carl Zeiss C_Sonnar 50mm/f1.5
「百聞は一見にしかず」
「体験することでしかわからない事がある」
いくらググってみても、本を読んで得た知識でも、自ら体験することにはかなわない。
僕がマニュアルレンズを使用してみた感想は、概ね上記のようなことでした。
でもレンズを購入検討するなら、少しでも情報があった方が良いですよね。
僕はそんな購入検討されてる方のお役に立ちたい。そもそもレンズ云々を語るには素人過ぎる僕ではありますが、私見たっぷりに好き勝手お話ししてみたいと思います。
Carl Zeiss C_Sonnar 50mm/f1.5
最初のマニュアルレンズを選ぶにあたり、僕が一番に考えたこと。
それは現代レンズにしようということでした。
本当は最初からleicaにしたかったし、今となってはいっときゃよかったのにって気持ちがすごいあるんですけど、やっぱり高いじゃないですか、値段が。でもその時は初めてチャレンジすることで不安もあり、失敗したくない気持ちが強かったからです。
結果的には、このレンズをきっかけにマニュアルレンズの使用方法にも慣れ、楽しさに触れ、オートフォーカスレンズは手放すことにしました。
マニュアルレンズの魅力を教えてくれたレンズです。
今は手放してしまってもうない
手放してしまいました。
勿論、その資金でleicaのレンズを買いましたけど。
手放した理由は、解像力に不足を感じたためです。一見するとわからないのですが、少し拡大すると輪郭が滲んでいて、ボヤッとするのです。これ、実は購入前から特徴として掴んでいた情報だったんですが、実際に使ってみて、自分が許容できる範囲を超えていたというか、まさに体験してみて、ムリだなって思ったポイントの一つです。
例えば、別にもう一つ、50mm の解像感重視のレンズを持っていて、それと用途別で併用するなんて使い方が出来れば、持ち続けたかも知れません。
購入検討されている方は、その点ご注意下さい。
良かったところ、悪かったところ
上の写真はこのレンズで撮った最も気に入った何枚かの一枚です。
何枚かに一枚、「はっ!」と息を飲むような写真が撮れます。
特徴として、ゾナータイプのレンズはボケ味に定評があるようです。
曰く、蕩(とろ)けるような、人間の視覚に近い自然なボケ方らしいです。
これなんか見ていただくと背景がジワーッと溶けるようにボケて、ピントしてる部分がグッと浮き立って見えるのではないでしょうか。
また、コントラストが高いことはzeissのレンズ全般にいわれる特徴で、本レンズもメリハリのある、パキッとした画像が得意であると感じました。
加えて、上の画像では黒く潰してますが、顔の表情も暗部に確りと残ってます。
風景でもその傾向は強い様に思います。
一見すると、コントラストが高いので、像の輪郭がシャープに感じるのだと思いますが、寄って見ると輪郭は滲みで構成されています。この滲みこそが本レンズの最大の特徴であり、魅力でもあると思うのですが、所謂よく写る現代レンズと比較すると、シャキッとしないキレが悪い絵と感じてしまうのです。まぁ、拡大しなければわからないレベルなんです。ただ、僕は自分自身がそうやって画像を確認するタイプとは思っていなくて、このレンズを買って初めて自分の性格を知りました。
最終的には、この点がネックとなり、別れを決断することになりました。
f値1.5大口径の独特な描写
アイキャッチの画像もそうですが、開放f1.5で撮ると、被写体によってちょっと不思議な写りが出ることがあります。Heliosのような渦巻きボケも大人しいですが、稀に見られます。
また、上の画像では、どういう理屈かわかりませんが、宙に浮いてるみたいに見えませんか。
こっちは開放f1.4にして、ヘリコイド付きマウントアダプターでギリギリまで寄ったところですが、ピントしてるまつ毛以外、全て滲みで表現されてます。こどもの柔らかい肌質や、しっとりした雰囲気がよく出ています。
少し作例載せときます
ネット上で検索しても作例多くないですよね。
僕もあちこち探してみたのですが、特にポートレート作例って少なくて、僕は妻とむすめを撮っているので、参考に出来るものが少なくて困りました。探している誰かのためにどうか役に立ってくれればいいなと思います。
結局は相性の問題
c_sonnarのcはclassicのcと、購入検討時に何かの記事で読みました。要するにオールドレンズっぽく造られているということらしいです。
解像度なども敢えて?高くなり過ぎないように、レンズの味を重視して調整されているということだと思います。
ただ、味というからには、その味が合わないということもあるわけで、僕には合わなかった、ということなんです。
僕が次に手にしたレンズ…
leica tele-elmarit90mm f2.8(FAT)を知ってしまったことで、僕はこのレンズを手放す決意をし、DR summicron50mm f2.0を購入することになったのです。
そのお話はまた次回、拙い文章ですが、読んでいただきありがとうございました♪