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「世界中でどれだけビールが愛されているのか」 世界最大のビールの祭典 オクトーバーフェスト参加レポ🍺

死ぬまでにやりたい100のリストのひとつ「本場のオクトーバーフェストに行く!」がついに叶いました!

9/21-10/6の間、ドイツ第三の都市ミュンヘンにて約2週間に亘り開催されたオクトーバーフェスト。世界中からビール好きが集まる、世界最大のビール祭りと言われています。

はい。めっちゃくちゃ、おもしろかったです!!!!!

世界中でどれだけビールが愛されているのか、そしてドイツ人がどれだけビール狂なのか、数万人が一つの会場で酒を飲み始めるとどうなるのか、「乾杯」がどれだけ世界言語なのか、ビールは世界を平和にできるのか!!!!!

そんなことを体で、そして肝臓で感じることができた3泊4日のミュンヘン旅行でした。

ぜひ、それを皆さんにも知っていただきたく、今回もnoteを綴らせていただきます!

オクトーバーフェストとは?

オクトーバーフェストは、200年以上の歴史を持つ世界的なお祭り。初めて開催されたのは1810年だそうで、当時ミュンヘンを治めていたバイエルン王国の王太子の結婚式に合わせて始まりました。それ以降、毎年お祝いが続き、今のようにビールで賑わうイベントになったとか。

期間中はビールを飲む大きなホールのほか、移動式の遊園地がやってきて、東京ドーム9個分とも言われている会場を埋め尽くします。アトラクションはジェットコースターからメリーゴーランド、お化け屋敷まで様々。朝は10時から、夜は24時までやっている大イベントなのです。

その来場者の数は、毎年約700万人!ミュンヘンの人口は約140万人らしく、とても多くの観光客が訪れていることがわかります。

(と、私もここまでは予備知識として勉強しておりました!)

平日の昼間でもこの賑わい!

オクトーバーフェスト期間中のミュンヘン

世界最大のお祭りというだけあり、この時期のミュンヘンは観光客で激混みします。
「はやめにホテルを予約しないと、取れなくなっちゃうよ!」と言われ、約3ヶ月前からホテルを探し始めるも、既にかなり高騰していました。

しゃーない、安いホステルで我慢するかぁ…🤔と思い、いつも通りBooking.comで宿探し。

あらら?めっちゃ安いホステルあるじゃーん!1泊€30ならアリでしょ!そう思ってホテル名をよく見たら、

「Festanation Oktoberfest Camp Tent」

テント!?ああ、テントって名前のホステル?まったく海外はパブだのテントだの、よくわからない名前付けるんだから〜

え、テントってテント!?
テントで寝るのに€30!?(日本円で5000円くらい)
しかも寝る場所、ただの寝袋!?10月のドイツはもう寒いぞ!?!?

そう、やはりこの時期のミュンヘンのホテルは値段が高騰していて、仮設テントで寝泊まりする人も多くいるようです。びっくり!

さすがのわたしも、海外で酔っ払って外のテントで寝る勇気はなかったので、高いホステルにお金を払うことにしました😔(経験としては超おもしろそうだけど!これ以上、スリに遭いたくはない!)

ミュンヘン到着!街はオクトーバーフェスト一色!🌈

そんなこんなで、無事にホステルを予約。初めてのルフトハンザ航空を利用して、ダブリンからミュンヘンまで飛ぶこと約2時間半。

やはり外国人観光客が多くやってくるというだけあり、入国審査の列には多くの人が並んでいました。

入国審査のお兄ちゃん「ハロー!どこまで行くの?」
わたし「ミュンヘン、ここが最終目的地!」
入国審査のお兄ちゃん「てことは、オクトーバーフェストに来たんだね!いらっしゃーい!」

こんなウェルカムな入国、初めてなんだが!?!?

この日は、お昼過ぎミュンヘン空港に到着。肝心のオクトーバーフェストは、2日目の午前中からのツアーで参加する予定だったので、さて、市内観光でも・・・。

「あー。でも、朝からフライトで疲れたし、喉乾いてきたなぁ・・・」

予定変更!ビールが飲みなくなってしまった私は、ツアーを待たず、オクトーバーフェストに下見に行くことに!

夜のクレイジー・オクトーバーフェスト🍺

結局、ホステルのチェックインなどを済ませ、会場に向かったのは19時ごろ。会場はミュンヘン中央駅から徒歩約15分ほどで到着する、市街地に位置します。

マップを見ながら歩いていくと、どうやらオクトーバーフェスト帰りの酔っ払いたちとすれ違います。もうベロベロで、仲間たちに抱え込まれちゃってます。

そして、会場に到着!!!もう既に、盛り上がりは最高潮です。会場の外まで漏れてくる遊園地の光は、もうギラギラ!

そう、本場のオクトーバーフェストは、巨大な移動遊園地も有名!ビールテントだけではなく、数多くのアトラクションが設置されています。

鬼畜①二日酔いフリーフォール

一番最初に目に映ったのは、なんとフリーフォール!!!

そう、酒飲みの会場に、フリーフォール!

その名も「ハング・オーバー(二日酔い)」!

鬼畜すぎィ!!!!!その高さはなんと80メートル!

いやでも、あの高さから落ちるのなんて、酔っ払ってる時じゃないとできないかも!?(逆に!?)

もう小野はずっと、空いた口が塞がりません。

鬼畜②カクテルメリーゴーランド

可愛くしたって、酒は酒!!!

こんなインスタ映えしたオシャレな感じのお店でも、そこには「スピリッツ(お酒)」の文字が。カクテル飲んでメリーゴーランド。これが海外のオシャレな遊び方なのか・・・!?

鬼畜③テキーラ×高速垂直メリーゴーランド

死ぬ!死ぬって!!!やめたげて!!!!!

みなさん、手前のテントをご覧ください。そう、「テキーラ」と書いてありますね。そしてその後ろで、高速垂直回転を続けるアトラクション。最高位置は地上55メートルだとか。

それ以外にも、30以上の巨大アトラクションが会場には盛りだくさん!入場自体は無料で、アトラクションごとに料金が発生するシステムなので、横浜のコスモワールドと同じような感じです。以下のサイトから、すべてのアトラクションの詳細を見ることができます。

狂気①テーブルあるのに立ち飲みパーティー

会場には、大きなビアツェルト(仮説レストランのような巨大テント)が6つ。そして小さなウィーズンツェルト(ビアツェルトの小さい版)が数カ所点在しています。会場最大のテントは、「ホフブロイ」という醸造所が出している約1万人収容できるテントだとか。(オクトーバーフェスト全体では10万席あるそう!)

イメージしていたオクトーバーフェスト↓

ガチなオクトーバーフェスト↓

当時(ほぼ)シラフだった私はもう、ついていけず、やはり空いた口が塞がらない。みんなが立っているところ、椅子の上・・・。

色々なビアツェルトを回ってみるも、どこもライブ状態。

もはやクラブ会場

お昼から飲み続けて完全に出来上がった人たちが、最高の一夜を楽しんでいるようでした。にしても、クレイジー!!!!!

そしてビールを一杯飲んだところで、明日に備えて会場をあとにしました。(このあと、宿泊先のホステルで出来上がったアメリカ人に「オクトーバーフェスト行った?最高だったわよー!!!」と絡まれることになるとは。)

昼のオクトーバーフェスト🍺

さて、狂気の夜から一晩経過し、翌日。せっかくのビール祭りなら、誰かと一緒に盛り上がって飲みたい!ということで現地のドイツ人主催のツアーに参加しました。

参加費は€125と安くはありませんが、ウェルカムドリンク(瓶ビール)、ビール2リットル、軽食とプレッツェル、席の予約込みのツアーなので十分お得です。

待ち合わせ場所に行くと、瓶ビール持ってやってきた、ツアーガイド!

ウェルカムビールってなんやねんと思っていましたが、ちゃんとウェルカムビールでした。着いた途端に「ウェルカ〜ム」と言われて瓶ビールが配られます。

ビールの王冠を、オープナーなしで開ける技がプロすぎた。王冠を王冠で開けてた。文字じゃ説明できない!

ヘレスビール!

「ドイツ人は二日酔いになったら、水じゃなくてビールを飲んで迎え酒するんだ!」と飲み始めるツアーガイド。ビール狂。

ツアーには20人ほどが参加していましたが、この時点で周囲の人と乾杯して仲良くなりました。

隣にいたのは南アフリカから来た女性、サヌーシャ。「南アフリカでは、外でビールを飲むのは犯罪なの。歩き飲みなんて、逮捕されるわよ!」と言いながら、仲良く歩き飲み。

約5分ほど歩き飲みし、会場に到着!会場の前で、ガイドからの説明を受けます。

「この国では、瓶ビールや缶ビールのごみを拾ってお金にする人がいるんだ!だから道端に置いておいて大丈夫だよ!」

なんとなく後ろめたさを感じながらも、うしろを振り返れば、もうすでに瓶を集めようとしているホームレスの人が待機していました。

この日の会場入りは午前10時過ぎ。平日は朝の10時から夜の24時までやっています。まだ会場したばかりで、人もまばらでした。

入場口には、多くの警備員が待機しています。オクトーバーフェストには、会場で爆発テロが起きた暗い過去があるらしく、会場に持ち込めるのは小さなサイズの手荷物のみ。入口で簡単にカバンの中をチェックされます。

入って最初に目につくのは、ローラーコースター「トボガン」🎢

これはなんと、1920年代から伝統的に残っているアトラクションなんだとか。

「これはもう何十年も続いてるアトラクション。ただのローラーコースターだけど、夜になると酔っ払いが上から落下しはじめるから気をつけて!」

・・・そりゃそうだろ!!!日本なら、酔っ払いは大抵入口でお断りされる。というか、酔っ払った状態でジェットコースターに乗りたいと思ったことない!!!やっぱり、おそろしい。ドイツ人、おそろしい。

え、遠足?ここで?

会場の中をみんなでゆっくり歩きながら、ガイドのお兄さんの説明を受けます。

会場で大きなビアツェルトを設けられるのは、南ドイツで認められた6つの醸造所と決まっています。シュパーテン(Spaten)、アウグスティナー(Augustiner)、パウラナー(Paulaner)、ハッカープショール(Hacker-Pschorr)、ホフブロイ(Hofbräu)、レーヴェンブロイ(Löwenbräu)と、日本でもオクトーバーフェストに行ったことがある人なら聞いたことがある名前が多いのではないでしょうか。

そして、会場の中をチラ見。そしてびっくり!!!

昨晩、夜遅くまであんなに酔っ払いたちが騒ぎ散らかしていたのに、会場はすごく綺麗に清掃されています。気が付けば外も、ゴミ一つ落ちていない状態に戻っています。みんなが立って飲んでいた椅子も綺麗!

ビアツェルトに併設されたキッチンでは、すでに多くの照り焼きチキンが準備されています。一度のオクトーバーフェストで消費されるチキンは、毎年50万羽近くになるとか。

ビールジョッキも綺麗に洗われていました。ここオクトーバーフェストの会場では、1リットルのジョッキ(マスジョッキ)でのみビールが提供されます。マスジョッキが並んだ様子は、圧巻!!!

するといきなり、ツアーガイドが「ちょっと付いてきて〜」と言って、会場の外側の方へと歩いて行きました。会場の裏は、小さな丘のようになっています。

「ここ、なんだと思う?」

なにって、出口?公園?なになにー???🧐

「ここは、夜になるとビール死体が転がってるんだ!」

本場オクトーバーフェストでは(当然ながら)毎年、気を失うほどビールを飲んでしまう若者が大量発生し、それを「ビアライヒェン」(ドイツ語で「ビール死体🧟」の意味)と呼ぶらしいのです。いわばここは、死体置き場・・・。

「でも大丈夫!医療テントとかもあるんだ!」

笑う一同。もはや怖い。

会場の端には、医療チームや警察が待機する建物があり、会場内の安全が守られているとか、いないとか・・・。でもやはり、ドイツは他のヨーロッパ諸国と比較して治安が良いようで、酔っ払って無くしたものもある程度は出てくるとのことでした。よく酔っ払ってモノを無くしてしまう私には、安心安心!

そしていざ、乾杯タイム!🍻

会場内のぶらり歩きもほどほどに、ツアー一行は「Augustiner」のビアツェルトでビールをいただくことに。もうみんなが待ちに待った時間です!

ウェイトレスたちが、1リットルジョッキを一気にたくさん運んできます。ドーンとテーブルにビールが置かれる瞬間は、みんな大歓声。

軽食には、南ドイツの伝統的な食事が提供されました。ソーセージやハンバーグがメイン。一番手前はキノコと野菜とチーズを和えたもので、美味しかったです!

そして最も大事なのは、真ん中に載せられたラディッシュだそう。

「酔っ払わないように、これでちゃんと水分補給するんだよ〜!」

いや、水飲めィ!!!!!!

そして、プロースト!!!🍻

ツアーには、アメリカ人、メキシコ人、ブラジル人、南アメリカ人、中国人など様々な国からの人々が参加していましたが、やはり乾杯は自然とドイツ語になりました。一度盃を交わして仕舞えば、もうみんな仲良し!

軽食をチビチビ食べながら、「みんなどこから来たの〜?」などと歓談。

本場のプレッツェル、大きい!みんなで少しずつちぎって食べました。

プレッツェルは、ウェイトレスのお姉さんたちが大きなカゴを持って運んできてくれます。他にも、メニューを持っているお姉さんや、ビールを運ぶお姉さん、写真を撮ってくれるお姉さん、記念グッズを売りにきてくれるお姉さんなど、たくさんのウェイトレスが働いていました。

そしてこのウェイトレスの皆さん、みんな個人で働いているとか!つまり、ビール醸造所に雇われているのではなく、お客さんから注文を受けたら自分でビールを買って売るスタイル。売却時に利益はない、ただのパシリのような役割ですが、もらえるチップはかなり高額!

普段はミュンヘン以外で本業を持っている人も、わざわざバケーションをとってチップを稼ぎにくるとか!毎年1,500人以上のウェイトレスが働いているようです。

さて、お昼を過ぎると、各ビアツェルトでは音楽の演奏が始まります。ドイツの伝統音楽「アイン・プロージット」を合唱し、歌い終わったらみんなでまた乾杯。この繰り返しです。

ツアー客「もうこれ以上飲めないよ〜」
ガイドのお兄ちゃん「そしたら、弱くしてあげるよ!」

何をするのかと思いきや、ウェイトレスから空いたジョッキを受け取り、ビールとレモネードで割り始めました。

これはドイツでは「ラドラー」と呼ばれるビアカクテルで、ビールとレモネードを1:1でミックスするだけの至って簡単なもの。なんと大胆な!!!

また椅子の上で!

お昼を過ぎて、15時ごろになってくると、会場もすでに満席の状態になっています。ノリノリな観光客はドイツ民族衣装を買ってきているので、みんな同じような格好で飲んでいます。この一体感!

この調子で、ほとんど夕方までみんなでビールを飲み続けました。

私はこのあと、どうしても行きたい別の観光地があったので、控えめにビール3杯。でもやはり、盛り上がって飲む3リットルはかなりベロベロになる〜〜〜!

はー!気持ちいい〜〜〜!!!

オクトーバーフェストまとめ

世界中でどれだけビールが愛されているのか
→世界中からビールのためだけに、「ドイツ第三の都市」というニッチな場所に700万人も集まるなんて、やはりビールはすごい!
私が会っただけでも、アメリカ、メキシコ、ブラジル、南アメリカ、中国、カナダ、インド、台湾などなど、多くの国から来た人がいました。
しかし、本場ドイツ人たちももちろんたくさんいて、ドイツの音楽や文化を尊重しながら飲んでいる状況がとても素敵でした。

そしてドイツ人がどれだけビール狂なのか
→そもそも、ツアーガイドのお兄さんたちも最初から一緒に飲んでいる!そして、私は片手だとなかなか重い1リットルジョッキを、中ジョッキのように軽々と持ち上げる!
「ビール死体」というドイツ語があるというのも、酔って絶叫系アトラクションに乗るのも、とてもクレイジー!日本人だって負けないぞ!

数万人が一つの会場で酒を飲み始めるとどうなるのか
→やっぱり、圧倒的にクレイジー!
もはや、別の世界に入り込んだかのような、異次元さがありました。お酒を飲み肩を組んで盛り上がることが、世界で一番推奨されている場所というだけあって、ある意味世界で最も平和な場所なのかもしれません。

「乾杯」がどれだけ世界言語なのか
→そういえば私、恥ずかしながらドイツ語なんて「こんにちは」の一つも知らないくせに、「乾杯!」の意味の「プロースト!」だけは知っていました。それと同様なのか、なぜか日本語の「乾杯!」を知っている外国人もたくさんいました。やはりこの「乾杯」は世界共通の不思議な力を持っているとしか思えません。人と人の壁を壊すマジックワードであることを実感しました。

日本でも、幸せにビールが飲めますように!

このオクトーバーフェストがどれだけ面白いからと言って、同じことを同じように日本で実施したところで上手くいくとは思いません。歴史や文化が違っているから。

でもやはり、ビールで繋がる楽しさを、乾杯で繋がる喜びを、日本に帰ってからも味わいたい。そして、たくさんの人に味わってほしい。

いつかお店を開いたら、みんなで毎年オクトーバーフェスト、開催しましょう!

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