エールの街 キルケニーにて
首都ダブリンからバスで約1時間半の小さな街、キルケニー。
300年以上の間、エールビールを作り続けている街だという。そんなの、行かねばならぬ!
というわけで、行って参りました。今回はキルケニーでのビール・パブレポートです!🍺
キルケニーの名物パブ【Kyteler’s Inn】
お昼ごはんは、キルケニーで最も有名なパブ「Kyteler’s Inn」へ。
石造りの外壁と、可愛らしく飾られた花、黒猫が描かれた看板。しかしこのパブ、可愛い外観とは裏腹に、恐ろしい過去で知られている店なのです。
ここは別名、「魔女の家」…!
1324年創業という、日本では考えられないほどの老舗!店内の壁もすべて、石造り!
席に案内され、手渡されたメニューの裏面には、なんだか不気味なニュースが書かれています。
新聞のようにデザインされた一面には、「ALICE KYTELER ACCUSED」のタイトルが。内容は、昔このキテラーズインを所有していたアリス・キテラーに関するもの。
店内には、箒を持ち魔女のような帽子を被ったアリスの銅像や、魔女の存在を彷彿とさせる黒猫のデザインが多数。
逸話に基づく雰囲気作りが隅々までされていて、なんとも怪しげ、曰く付きなパブなのでした。
こんな歴史と雰囲気を併せ持ったパブは、お酒やランチメニューも充実!このパブ限定の「The Witches Brew」というレッドエールもドラフトで出していて、ここに来たからには絶対に飲んでみたいもの!
「Kyteler’s Inn chicken & ham Vol au Vents」という看板メニューと合わせて、ハーフパイントでいただきました。
内装も充実していて、地下や中庭も合わせて合計4ヶ所のバーがある。
夏の間は毎晩音楽の生演奏が行われ、最上階のトップバーでは結婚披露宴やパーティー、企業の製品発表会、劇場などいろいろな場面で利用されるとか!(いや、旦那殺しの曰く付きパブで披露宴ってやばくない?)
やっぱり、日本の飲み屋とは存在感が違うなぁ😔💕
今回はランチだけでの利用でしたが、次はぜひ夜に飲みに来たいです!🍺
300年以上続くビール醸造所「Smithwick’s Experience」
腹ごしらえを終えたあとは、キルケニーの観光名所のひとつ、Smithwick’s Experienceへ。
Smithwickは、アイルランドを代表するビールのひとつ。
過去にパブでレッドエールを飲んだことあり、日本のビールと全然違うなぁと思った記憶があります。実際、日本では一般販売されていないみたいです。
Smithwickは300年以上前に創業されてから、家族経営を主としてビールを作り続けてきました。Smithwick’s Experienceは、その長い歴史や醸造過程をツアーで学びながら、最後はビールを試飲できるというもの。
20分ごとにツアーが組まれており!10人ほどの小規模なグループで45分ほど説明を聞きながら回ることができます。
日本にもビール工場の見学ツアーはありますが、アイルランドでは少し違います。工場そのものを見学するというより、デジタル技術を駆使された動画を見たり、実際にモルトを味見してみたりという体験重視な展示が多かったです(ギネスのGuinness Storehouseもそんな感じでした)。逆に工場を実際に見ることはありませんでした。
特に、酵母やホップの匂いを直接嗅いだり、リアルな大麦を触ってみたりするのはすごく楽しかったです!
五感が研ぎ澄まされたあとには、もちろんビールの試飲も!今回はSmithwickが出している「レッドエール」「ペールエール」「キルケニー」の3種類を飲み比べしました。
レッドエールは、その名の通り澄んだ赤い色のエールで、炭酸は弱く、カラメル風味の甘さが特徴的。
今回特にびっくりしたのは、「アイリッシュスタイル・レッドエール」というもの!(一番右)
味はレッドエールであるものの、泡はギネスのように細かくクリーミー。日本のキレのあるビールとは全然違って、濃厚な泡を楽しみながらゆっくり飲むのが楽しいビールでした。🍺
銀行を改築したバー「LEFT BANK」
なんか立派な建物があるな〜博物館とかなのかな〜と思って眺めてたら、「Multi Award Winning Bar」の旗が。バーなんかいっっっ!
先月、ダブリンで教会をリノベしたパブ「Church」(名前そのままかいっ!)に行きましたが、今回は銀行もパブにしてしまった模様。
気になりすぎて入店。
うわ、天井高っ、、こんなお店開きたすぎるけど、日本でこんな物件見つからないよ…😭
このお店もキルケニーでは有名なパブのようで、メニューに書いてあった説明書きによると、Bank of Irelandというアイルランドで有名な銀行の支店を2008年に改装したらしいです。
元の建物は、1870年に建設されたもので、キルケニーの中心部、キルケニー城の向かいに位置していて、ランドマークとも言える存在とのことです。(小野が吸い込まれて入店してしまったのも仕方ない😔💕)
屋外エリアやレストランも併設されていて、ランチからディナーまで、食事やお酒を楽しむことができます。
最近、エスプレッソマティーニにハマっておりまして。日本で飲んだことはなかったのですが、アイルランドではかなり一般的に置いてあります。
小野が働いてる日本食レストランでも飲めます。さすがに寿司には合わないでしょと思いますが、カクテルとしてはかなり美味しい!
カフェでコーヒーを飲む感覚でマティーニを飲んでしまうという、やばい飲み物です。
アイルランドといえばアイリッシュコーヒーが有名ですが、小野はこっちのが好きかも。
ビール醸造所のビアガーデン「SULLVAN’S BREWING COMPANY」
最後に向かったのは、こちらもキルケニーを代表するクラフトビール醸造所「SULLIVAN」のビアガーデン。
一年中ビアガーデンでビールを楽しめるよう、広い庭が併設されています。食事も充実していて、ピザが有名らしい。小野はもうお腹いっぱいで何も食べられませんでした…。
ここでもレッドエールを注文し、早速お庭へ。
外で見ると、この透明な赤色が特に透き通って見える…!(烏龍茶みたいな色😅)
やっぱり、外で飲むビールは最高だー!!!!!💕
なんて思っていたのも束の間、最近はアイルランドの夏は終わりに近づいてきており、気温は15度以下に。寒すぎて、くしゃみが…😔
アイルランド、テラス席とかビアガーデンとか常設であるけど、冬どうしてるんだろ?耐えながら飲むのかな?現地の人は寒さ感じないのかな?そんな疑問を抱えながらも、それは冬のパブ巡りの楽しみに。
この店では、自社のビールだけに留まらない多くの種類のビールも提供していて、タップルームとしてすごく素敵だなと思いました。暖かくてお腹が空いている時にまた来たい!
お酒以外も魅力的なキルケニー
ビール飲んでたばっかりじゃないよ!観光もしたよ!という証拠も載せておきます…😔💕
ビールを飲むのも良いですが、街歩きと合わせて飲むのはやはり楽しい!
ここでエールビールが発展したのも修道院の僧たちがエールを作ってたから、だとか、ここでビジネスが発展したのはお城に住む有力者の後ろ盾があったから、だとか、ビールにも関係してくる背景がたくさん見つかります。
また、郊外に広がる雄大な自然の中から得られる綺麗な水も、美味しいビールの秘密。
そして、街の規模に対するパブの数も異常に多い!
ここキルケニーは、ビールとともに300年以上の歴史を歩み、長年魅力的なパブが愛されてきた街だと思います。
アイルランドを満喫できた1日でした!