鎮座ドープネスに興味津々
最近、鎮座ドープネスというラッパーにめちゃめちゃハマっている。
ラップバトルのフレーズを丸々覚えて唱えられるくらいにはハマっている。
正直、いままでラップというのはあんまり好んで聴かなかった。
ななんか全体的にすごくオラオラしてる印象だし、たまにYOUTUBEショートとかで流れてくる悪口大会みたいなラップバトルとか、友達が教えてくれるちょっと変わったラップ音源(チーム友達とかヤクブーツはやめろとか、みんなで大麻栽培してるぜ!みたいな曲とか)くらいしか聴いたことなかったから上昇志向も攻撃性もない私のようなゆるキャラ人間には解らん世界だなと思っていた。
てか内容よりなによりメロディがないから声の強弱だけで音が定まらない感じが聴いてても歌っててもソワソワしてあんまハマらなかった。
そんな私の凡庸な毎日がDOPENESS TIMEに変わったきっかけは、先日ご紹介した浪漫革命の"浮わついた気持ち"で鎮座ドープネスのラップを聴き、なんか聞いたことあるなこの名前。なんだっけと思いふと調べてみたことだった。
どうやらHIPHOP界では名の知れた人らしいということで手始めにとりあえずこれでいいやという心持ちでYOUTUBEで検索して上の方に上がっていたMAKAとのMCバトルを観てみた。
これ
名前を呼ばれ体育祭の入場のようにコミカルな小走りで舞台上現れた姿は、想像してた風貌とはかけ離れていて
平日の昼間からその辺の公園でベンチに座って休憩しているおじさんをそのまま舞台上に召喚したような感じだった。
30代半ばにもみえるし50代にもみえる。
試合開始。まずは相手のMAKAから。
ラップしてる人って即興で言葉選んだり、韻踏んだり、めちゃめちゃ頭いいんだろうなと思った。
アグレッシブな感じだけど、嫌なアグレッシブさではなく、いままで聴いたことあるラップよりも好きだった。
ドープネスのターン。
"やられーちゃった!やられーないようにがんばんなーくちゃ!"
どゆこと??
ものすごい脱力感。
おじさんがなんか普通に喋っている口調にリズムがついた感じだった。
そして動き。
リズム乗って、とかくクネクネしている。
Yo!(三本指)みたいな想像の範疇の動きではない。
身体全体を使って宙を泳いでいる。
そこから、2バース目、3バース目。
知ってるラップバトルとは違ってなんかこうお互いリスペクトに溢れている。
あと、両者ともあんまり音の流れが平坦じゃなくて、聴いてて心地よい。
特に鎮座ドープネスの方はラップというよりもじゅげむ感がある。
バトルの経過とともに鎮座ドープネスの言葉通りどこまでも上がっていく。対戦相手のMAKAも一緒に。
おんなじビートに乗ってるはずなのに、MCが違うと全く別のものに聴こえるのが面白い。
そして鎮座ドープネスが対戦相手にとどまらず観客に向けて発信するもんだから、とにかく観客が沸く。
まだまだ、上がっていきそうな空気のなか、終了の合図。
え、もう終わっちゃうの???
もっとやってくれよ!!
ついさっき公園から召喚されてきたであろう、シャツイン角刈りおじさんはどこまでも表現者でエンターテイナーだった。
ラップに変な偏見を抱いていて今まで聴いていなかったの、悔やしすぎ。
それからというもの、鎮座ドープネスもっと観たいぞ!という気持ちで胸がいっぱいになり、誰かがまとめてくれた神バース集とか対戦動画を観漁った。
黄猿vs鎮座ドープネス戦なんて最高だった。
途中からもうドープネスは歌い出していた。
ラップバトルって歌うこともあるのね?!
こんなのハマらずにはいられない。
今まで聞いた事があったラップは言いたいことをビートに乗せてなんか言ってるという感じだったんだけども、鎮座ドープネスの場合は声とビートが合わさって即興で音楽を作っている感じがするのだ。
鎮座にかかればYo!もチェケラもかっこいい。
異国の言葉を借りた人のチェケラではなく、遺伝子に組み込まれた人間から発されるチェケラなのだ。
楽曲も聴いてみたら、ラップの内容もいままで聞いていたようなアウトローな内容とかかましたるぜ!みたいなものはあんまりなく、ゆったりした日常っぽいい感じで自分的に合っていた。
(ゆるっとした音楽をたくさん作ってるのに当の本人は過去に大麻で捕まってるのがちょっとおもろい)
ラップの技術や音楽センスも素晴らしいんだろうし、
持ってる声とその声を操る技術が高すぎる。
そもそもこの人がどういう感性を持って日常を送っているのか、内面の部分にも興味を持ってしまう。
それにhiphopって結構ファッションも確立しているなか、角刈りTシャツインを貫いているのはかなり強い自我がないとあのようにはならない気がする。
もうDOPENESS SHOWERを浴びまくった今、それすらとてつもなくカッコよく見えている。
JUST A 友達
歌詞もすごく良いし、メロディ部分のハスキーでちょっと情けない歌い方もすごく良い。