自己紹介 (最終更新 2024/6)
はじめに
私は美術作家、画家、絵本作家として「創作活動」をしています。また、ワークショップ・創作にまつわる「講師」も務めています。
自己紹介でも大きく「作家活動」と「講師活動」の二つに分けて紹介していきます。私はお互いがゆるやかに重なりながら影響しあっていると感じて日々活動しています。
読まれる方によっては片一方の活動に興味がある、という方もいらっしゃると思うので、便宜上分類してご紹介していきます。
作家活動
作品例(絵画)
大学で学んだ専門分野で主軸の活動です。日本画の材料である「岩絵の具(いわえのぐ)」を用いた平面作品を中心に制作・発表しています。空想/実在問わず、動物(いきもの)を描いた作品が多いです。
これは大学の卒業制作(2014)。東京国立博物館にある鴟尾という巨大な飾り瓦をモチーフに描きました。高さが3m近くあります。
こちらは2019年の絵。直径20cmほどの小作品です。
日本画で使われる岩絵の具は光に当たる事で乱反射し、キラキラと輝く特徴があります。油絵や水彩画との大きな違いとも言えます。
こちらはホテルの壁画制作。
日本美術には影響を受けていますが、伝統を纏うような格式高い雰囲気のものよりも、愛らしさやユーモアを感じるものにシンパシーを感じる事が多いです。そのためいわゆる日本画っぽい雰囲気ではない、とよく言われます。
作品に親しみやすい印象やストーリー性を感じるという感想もよく頂きます。鑑賞者の解釈を狭めるような明確なメッセージを込めない、という事を意識して描いています。
絵本/イラスト
絵画制作は興味の探求・自己対話を重視しているため、リクエストを受けて描くという事は殆ど行いません。また、鑑賞の余地を残すため作品に物語を込めないようにしています。
一方で誰かに頼まれて描く事も好きですし、昔から言葉遊びや絵と言葉の関係を探ることにも興味を持っていました。これらの絵画とは異なる表現欲求が絵本やイラスト制作につながっています。
作品例(絵本)
手のひらサイズの千利休ならぬ「りきゅうさん」が増殖する絵本「せんのりきゅう」。富山県にある射水市大島絵本館主催のコンクールで大賞をいただいて出版されました。いわゆるナンセンス絵本です。
現在電子書籍として販売中です(※購入ページの閲覧はPC環境のみ)。
実在するアイヌのお話を元に描いた絵本です(非売品)。
北海道での滞在制作を通じてアイヌに興味を持ち描きました。アイヌ民謡には動物が主役の面白い話がたくさんあるのです。
アイヌ民族文化財団のウェブサイトより全ページご覧いただけます。
https://www.ff-ainu.or.jp/tale/ebook/isopo/index.html
作品例(イラスト)
毎号テーマと共に世界の詩人と日本の詩人を紹介する「て、わたし」3号〜7号の挿絵に参加しました。
モノクロなので、主に墨を活用。詩を読んだイメージを固定してしまわないように意識しました。
詩人の佐藤yuupopicさんとの合作。制作を進める中で、野球を扱った詩ではあるが、野球要素を描いて説明するのは何か違う、という話になりました。抽象的な装画となりましたが美しいと評判とのこと。
新たに始まった公募展のビジュアルイラスト。ポスターやチラシとなり江戸川区を中心に配布されました。
こちらはブックカバーイラストの公募。目を皿にするという慣用句と、頭がお皿のかっぱを組み合わせて描いてみました。審査員賞を頂きました。
画材こそアクリルやデジタルも活用しますが、やはり日本美術の影響が大きいかもしれません。元来の日本美術というものが絵本やイラストレーションと親和性が高いというのも大いにあります。
その他
頻度は高くないですが立体的な作品や、空間演出(インスタレーション)展示も行います。廃材や不要になったものを活用したクリエイティブリユース
を作る事も。
粘土を用いた立体。
日本画で使う銀箔は硫黄に触れると硫化して変色します。北海道の硫黄温泉地に滞在して色んなものを自然変色させるプロジェクト。こちらは400枚近い銀箔をアップライトピアノに貼りました。
神保町の老舗印章店にて不要になった印鑑ケースに合わせて作った小さな絵巻。立派な印鑑ケースを絵巻入れに見立てる事で新たな用途が生まれました。
--------------
作家活動まとめ
作風としては「可愛らしい」と受け止められる事が非常に多いです。作品のインスピレーションは、映画を観たり、本を読んだり、旅行をしたり、日々の生活が土台になっています。日本画を専攻していた事もあって、民衆的・大衆的な文化や素朴な民芸品、博物館の考古物など、明確な作り手がわからないものまでひっくるめた「日本の文化・美術」からの影響も多いです。直接的には出てないかもしれません。
より詳しい活動歴や、作品についてご興味ある方はHPやinstagramなどをご覧下さい。
HP https://www.kobayashidaigo.website/
Instagram https://www.instagram.com/daigokobayashi1990
作家活動についてのご紹介は以上となります。
講師・ワークショップ活動
大学在学時より、子ども向けワークショップに関心を持ちイベントスタッフやゼミを通じて積極的に参加していました。
とびらプロジェクトでの経験や、作家活動を通じた経験を軸に現在進行形で勉強・模索し続けながら様々な場所でワークショップ・講師を勤めています。対話型鑑賞の(基本的な)ファシリテーションと実技講師、一人二役できるのは少し珍しいかもしれません。
内容は子どもが楽しい内容は、きっと大人も楽しい を大切に、自分の作風に固執せず企画を考えたり、他の作家のサポートに回るような立ち回りも行います。
学校法人高澤学園 創形美術学校 非常勤講師
社会福祉法人 つみき 「のびのびのじかん」講師
チャームケアコーポレーション 「アートコミュニケーター」講師
他、留学生向け美術予備校や保育施設などでも講師を行なっています。
実施例(まだ一つ。随時更新していきます)
戦後を代表する日本画家・川端龍子。大田区にある川端龍子の作品専門の記念館(美術館)での子ども向けワークショップ。作品を前にした対話型鑑賞と、龍子の絵をスケッチして日本画体験を行います。鑑賞した作品と同じ絵の具に触れる事でより作品の理解が深まります。元は子ども限定でしたが2023年からは親子で参加できるようになりました。
日本画の絵の具は義務教育で習わない=みんなよく知らない
というのは翻すと、大人と子どもの知識差が生まれにくいという利点もあります。
2023年にはアートコミュニケーターとして携わったチャーム・ケア・コーポレーションでのプロジェクト「アートギャラリーホーム」がメセナアワード2023を受賞しました。
ワークショップの記録はこちら もご覧下さい。
さいごに
最後までお読みくださりありがとうございます。
精力的に制作&発表しているので、展示にいらしてくださったり作品を購入していただくのはもちろん「見守る」という形でも応援して下さると嬉しいです。「こんな事いいのかな?」「全くの素人だけど......」といった些細な質問やご依頼なども受け付けます。
またワークショップ活動や美術教育、福祉とアートにご関心のある方・関わっている方々とも情報交換していけたらなと思います。
ご依頼・ご相談も受け付けております。