仮想⇄現実
tamimoon SOLO EXHIBITION “IDENTITY”
へ赴きました。
華奢な肩と骨張った手
甘いマスクとタバコ
中性的なヴィジュアル
引き込まれるほど魅力的です。
キャンバスの中の彼女達には、若い女性の身体的なか弱さと精神的な力強さが共存します。
tamimoonさんの作品から一貫して感じられることは、イラストというジャンルに属しながらも " 作品をデザイン化していない " ということ。
あくまでも、自然なキャンバスの中の彼女達を写しています。
上記は2022年2月19日、tamimoon公式Twitterの投稿です。
" 彼女達 " は描かれたキャラクターでも、作品でもなく、「一人の存在である」という宣言に受け取れます。
それぞれが個人としての名前を持ち、彼女達は平面空間で息をするのです。
なんだろう。逆メタバース!?
モデルに所属分野を限定し、自然体の女性を演出し、、、
今後、アパレル業界の新しい宣伝方法となるのではないか。と考えてみたり、、、
近年は、ブロックチェーンの技術により、現実を抜けた仮想空間での商業取り引きが大衆化しています。もはや、日常的になっていくようにも見える、、、
そんな中、仮想から現実世界に抜け出した " 人 " という存在が、私の生きる今の時代に生まれているのです。
まさに " 彼女達 " のような。
こんな考えが展示を見ながら頭の中をぐるぐると巡りました。
現実と仮想の真実も、
彼女達の本当の姿も、
曖昧です。
ですが、裏を返せば、
曖昧であるが故に、何にも例えられない " その人 " 自身である彼女達が存在するのではないでしょうか。
人間が仮想空間で生きる時代
と
仮想から誕生した存在が現実世界で生きる時代
「仮想と現実との道は決して一方通行ではない」
今回の展覧会はそう私に教えてくれました。
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