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西粟倉村で感じた、移住したくなる地域とは


こんにちは。とっても暑いですね。
先日、岡山県・西粟倉村を訪れてきました。

出典:https://www.okayama-iju.jp/municipality/24nishiawakura/

西粟倉村は岡山県の北の端に位置する小さな村で、豊かな山が美しいところです。新幹線の姫路から車で1時間と、かなり奥地にあります。

西粟倉村は、地方創生の多くの取り組みをされている村で、
国内移住者が村の人口のなんと約15%を占めるそう。
僻地であるにも関わらず、人を惹きつけるこの村の秘密を探るべく、沢山の魅力的な場所に案内してもらいました。

西粟倉村で巡った素敵な場所たち

ここでは5つの素敵な場所を紹介します。

①BASE 101%

ここは製材所が運営するカフェ。
壁一面ガラス張りの綺麗な木造建築の中にあります。

食べたのは鹿肉御膳。
山林を食い荒らす害獣である鹿を、お洒落なジビエ料理としていただきました。鹿肉のハツ(心臓)のコンフィがとっても美味しかったです。

ソフトクリームは西粟倉産の牛乳を使用。

村内では牛乳の殺菌加工の設備がなく、村民は自分の村の牛乳をそのまま牛乳として飲むことができないそう。
そこでソフトクリームを開発して、西粟倉村産の牛乳100%を味わえるようになったそうです。
甘すぎずあっさりした味わいでした。無添加なのもうれしい。

お店の中にはお土産売り場も。村で作られたグラノーラやジャム、イチゴ酵母をつかったクラフトビール、その他中国地方のお土産がたくさん。

私はビールとグラノーラをお土産に買って帰りました~!

苺酵母のビール。甘くはないのですが、苺の爽やかで芳醇な香りが。

②むらまるごと研究所

むらまるごと研究所について説明してくださったのは代表の大島奈緒子さん。ハツラツとした関西弁が素敵な方でした。
むらまるごと研究所の役割や取組みについて伺いました。

むらまるごと研究所は西粟倉村のビジョンをテクノロジーで実現するための場です。

「生きるを楽しむ」というスローガンが印象に残ったのですが、単に課題を解決するのではなく、「生きるを楽しむ」ためには何が必要か?というところを考えていて、この村にとっての幸せは何なのか、この村だから必要なものは何か?が深く、具体的に描かれた絵が素敵でした。

私個人としては大島さん自身についての話が面白くて、幼い頃から問題意識が強く行動力もあり、きっと誰もが憧れるカッコいい女性でした。

青いワンピースと笑顔が素敵な大島さん

③旧影石小学校

むらまるごと研究所の後に案内してもらったのは、廃校になった小学校跡。

旧小学校の校舎の中には、お店やオフィスが入っていたり、体育館でウナギを養殖していたり、鹿肉の解体所があったり。
私の大好きな日本酒を売っている酒屋「酒うらら」さんも。

懐かしさ漂う空間の中に、個性豊かなローカルビジネスが存在していて、過去と現在と未来が入り混じったような、そんな感覚になりました。

④あわくら温泉元湯

夕食をいただき、宿泊した温泉宿。
村の野菜とジビエをつかったコース料理。
鹿の臭みがまったくなくて、解体の技術・調理の技術、そして鮮度が最高なんだと思います。
夕食後は薪ボイラーで沸かした温泉につかり、
焚火を囲んでお酒を飲みながら深夜まで語り合いました。
(私は睡魔と闘っていた)

朝ごはんはセルフサービス。
冷蔵庫に入っているパッケージをチンして食べる形式。美味しいし効率的なところも素敵だと思いました。

⑤原生林

山林のほとんどが針葉樹の人工林だという西粟倉村。
山って人が手を入れずに放っておくと、広葉樹林が優位になって、コナラとかブナとかが増えていくんですよね。
西粟倉の山では木材の畑として山の管理が行き届いている証拠ですね。秋も紅葉がほとんどみられないそう。

そんな中、山の奥に唯一の原生林がありました。
人工林と原生林の境界線がはっきりわかるのが面白い。

左半分が人工林、右半分が原生林

苔の生した岩が無数にあり、透き通った湧き水が流れ、見上げるほど背の高い広葉樹が生い茂り、「これが日本の山か、」と。たくさんパワーを貰った気がしました。

ほかにも素敵なところが。

西粟倉の木材を使って建てた、村役場のあわくら会館で萩原さんから自治体として西粟倉村活性化への取り組みについて伺いました。

西粟倉村の木で作った木造の村役場。木の良い匂い。

茅葺屋根のタイ料理屋さんでカレーを食べたりと
非常に充実した旅でした。


なぜ西粟倉村に移住したくなるのか?

たくさんの魅力的な場所や人を通じて、
なぜ、多くの人が西粟倉村に移住したくなるのか?を考えてみました。

1.エシカルなライフスタイルが送れる

コンクリートとアスファルトに囲まれた都会にずっと住んでいると、息苦しくなってしまう人も多いと思います。(私もその一人)
一見華やかな都会ですが、どうしても上ばかりみてしまって、物質的な幸せを際限なく求めてしまいがち。どれだけ稼いでも、消費に走ってしまう。それはきっと都会の魔力なんだと思います。

西粟倉村では、山林に囲まれた綺麗な空気を吸い、スギ・ヒノキなどの木を有効に使い、山という巨大な資産を管理し、山にとって害獣となるジビエを食べ、自然の循環の一部になることができます。

持続可能な社会、エシカルな生活って自然の循環システムに従うことだと思うのです。
「全は一、一は全」を体感できるのだと思います。

2.自分が住むことによって、村を育てていく実感を得られる

マズローの5段階欲求ってありますよね。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。こういうやつです。

引用:https://ferret-plus.com/5369

私は6段階あるんじゃないかなと思っていて、自己実現の先の幸福があって、それは「自分が関わることで生命や組織が成長していくこと」だと思うのです。
・親が子を育てる。
・観葉植物に水をやる、畑で野菜を育てる。
・成功した人が、挑戦する人を応援する
これらで感じる幸福には"愛"がある。"愛"を与えることで人は成長するんだと思います。

西粟倉村では、どんどん新しい施設やサービスが増えていっています。
コワーキングスペースを案内していただいた時、近くに新しい家が建っていて、「ここに新しくケーキ屋さんができるんだよ」と教えてくれました。また、数年前に一度西粟倉村を訪れたことのあるユーティーさんも、「前来た時となんか違う」と仰ってました。

多くの町や村がシャッター街になったり限界集落になったりしている中、住んでいる町にどんどん人が集まり、新しい店やサービスが増えていくのってとってもワクワクしませんか?
自分が住むことによって、自分が村でサービスを起こすことによって、村が活性化していくことの手触り感が得られること。これはこの上ない喜びなのではないでしょうか。

3.素敵な人たちから刺激を受ける

西粟倉村には移住者の方が村の人口の15%を占めます。
皆それぞれ何かしらの想いを持って来られたのだと思います。
また、もともと村に住んでいた方も、役場の方にように「村をなんとかしたい」という熱い想いが感じることができました。

私は都内に住んでいた時、
「東京は意識高い、熱い、面白い人が多い」
「地方は学ぶ意欲が低く、周りに流される人ばかりだ」
という偏見をもっていました。(自分が子供の頃地元にいた時そうだったからかも)

でも西粟倉村の人たちをみると、みんな生き生きとしていて、創意工夫に溢れていて、未来に大きく期待をしているようでした。
地元の広島や島根でも、ふと見渡せば熱い思いを持って行動している人たちがたくさんいる。

人生を変えたければ「関わる人を変える」「住む場所・環境を変える」ことが大きなきっかけになるといわれています。
もっと自分も熱くなりたい、キラキラしたいと思うなら、素敵な人とたくさん関われる環境に身を置くことで、もっと素敵な自分になれるかもしれません。

以上のことを西粟倉村で感じたわけですが、
また訪れたい場所になりました。

夏は蛍がたくさんいるそうで、ぜひまた行きたいと思います。

西粟倉村を案内してくれたおたけさん、
一緒に旅をしたみんな、
そして西粟倉村のみなさん
ありがとうございました!

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