見出し画像

自己啓発本というガイドブックと自分だけの地図

最近、漠然と将来や自分の人生といったことを考えることが増えた。
自分の年代なら誰もが一度はこういったことを考えるのかもしれない。

私は何かに悩んだり、漠然とした不安を抱えたときに、ふらっと本屋に行き、メンタルや心理学系の本、自己啓発本を考えなしに買ってしまうという癖(なのか?)がある。

そのせいかそれらの本はいくつか持っていて、自己啓発本を読んでは素直にその本に書かれているワークに取り組んだりもした。
ワークに取り組むと確かに「何かがわかったような気」がするし、一時的にモチベーションが上がる。

でも、一定期間が過ぎるとまた、あの閃きは何だったんだというくらい元の自分に戻ってしまうのだった。
前置きが長くなったが、この記事では「結局自己啓発本ってどうなの?」という話をしたい。
(※あくまで私の持つ知識と経験に基づいた完全主観ですということは、先に言っておきたい)

というのも前述のとおり、いろんなワークに取り組んでみたが、正直なところいまいちピンとこなかった。
ある本では自分の過去の言動や経験を掘り起こしやりたいことを探せと言われ、またある本では過去を見たってしょうがないんだ、理想の未来にフォーカスしろという。

「一体どっちだよ!?」と混乱した。

もちろん本を読みこんでいるため両者の言いたいことは理解している。
でも、それで自分の道が開けるという確信は得られなかった。

悩んだ末に、こうもやり方がはまらないのは、「結局その人にはその人の、私には私の歩き方があるから」というシンプルな答えに落ち着いた。

自己啓発本はいわゆる著者の主観に基づいたガイドブックであり、それが必ずしも自分が行きたい場所に導く地図にはなるとは限らない、ということだ。

だから、過去でもなく未来でも他人のやり方でもなく、今の自分の状況や本音に目をそらさずに、「今の私はどうしたいのか」を紐解いていくしかないのだと。

自己啓発本も心理学系の本も、手元に置いておくことで、それにすがりたかったのかもしれないなぁ、と脱力する。
「成功の鍵」「困ったときの治療薬」的なものを置いておくことで、なんとなく大丈夫なんだと思いたかった。

あーあ、いっそのこと、手放してみようか。

思い付きだったけど、考えれば考えるほど名案に思えた。

他人の地図を見て、この道この方法で進んでいけば大丈夫かなと恐る恐る歩くより、真っ白な紙に自分だけの地図を自由に描いていくような生き方をしたいと思う。

「これがやりたい」ならやればいいし、「こっちへ進んでみたい」なら進めばいい。その軸を指針にして舵を取って自分の人生を動かしていけばいい。
そんな単純な話じゃないと思う日が来ても、そうやって単純に考えてもいいのだということを、未来の自分には忘れないでいてほしいと思った。

「自分ならなんとでもできるし、なんとかするだろう」という根拠のない自信と、「行く場所決めてないけどとりあえず船買っちゃったぜ☆」みたいな謎の度胸と、あとはとりあえず変化を起こすための勢い。

それだけ持って、あとは現地調達しながら、時には進路を変えつつ前に進んでいきたい。

とある本で見つけた印象的な言葉、
「ものをたくさん持ったところで、人生の重荷になるだけ。それなら持ち物は必要最低限にして身軽に人生を旅したい」

よく人生は旅に例えられるけれど、私はその考え方が好きだ。
そう考えると、
色々あっても楽しんでいこうと思えるから。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?