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過敏性腸症候群: 食べ物が腸の痛みとなるとき
ワイリーオンラインライブラリー
免疫学レビュー早見表
招待論文
過敏性腸症候群: 食べ物が腸の痛みとなるとき
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/imr.13374
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ヒンド・フセイン, サミュエル・ヴァン・レモルテル, ガイ・E・ボエックスタンス
初出:2024年7月22日
https://doi.org/10.1111/imr.13374
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について
概要
過敏性腸症候群(IBS)は、食習慣の変化と腹痛を伴う慢性消化器疾患であり、しばしば食物摂取によって誘発される。現在の治療法は便パターンの改善に重点を置いているが、IBSにおける疼痛に対する有効な治療法は、病態生理学的機序の理解が限られているため、未だ得られていない。内臓知覚過敏症(VHS)、すなわち内臓痛覚の異常がIBSの腹痛発症の根底にあり、肥満細胞の活性化がVHSの発症に重要な役割を果たしていることが示されている。われわれは最近、食物摂取に反応する腹痛が、食物に対する局所的なIgE反応後に活性化マスト細胞から産生されるヒスタミンによって大腸痛覚ニューロンが感作されることによって誘発されることを明らかにした。本総説では、IBSにおける腹痛とVHSの病態生理に関する現在の知見を要約し、腹痛におけるヒスタミンの役割の発見に至った研究を概説し、IBS患者の慢性腹痛を管理する新たな治療法として抗ヒスタミン薬を紹介する。