夜空に並ぶ【詩】
なくなってしまっても
なくならないものを
見たい掬い上げたい
そんな思いが歌になるとき
解き放たれたメロディーは
波紋を広げて
あの突き刺すような弓張り月も
揺れて
光って夢となる
遠くから眺める
夜空にこそ
本当が隠されて
星がポツンと一人きり
光ってる
何処までも
何億光年の、神話さえ
この一瞬の思いの強さに
うろたえて
幾重にも波紋が
花びらのような形をしている
微笑みだけを浮かべて
切ない涙はひた隠す
隕石、化石に
ならないで
博物館に並ばずに
あの夜空に浮かんで光るのは
ひとつひとつのお星様
たったひとつのお月様