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Photo by
miciluce
その時はまるで
いつか忘れてしまうなら
すべて忘れてしまうなら
大切な人の心が全てみえるとは
限らないけど
大切な人のこと全て知っているとは限らないけど
忘れられないくらい大切にしたいと
そう思う
夜の聖霊に守られている気持ちだったよ
君からの手紙をまって
家の外のポストの音に耳を澄ました
ポストが開けられて同時に閉まる音
直ぐに私は鳩が飛び立つ早さで
椅子から立ち上がって
玄関外のポストに羽ばたいていく
その青白く光る手紙を前に羽を
ゆっくりと閉じて
あなたからの手紙を深呼吸して
開くよ
その時間はまるで
月までの悠久の道 しじまの懐かしさ
雲の間から君の横顔のような半月
そこまで 等間隔に灯る街灯
静かに月まで行けるような
夢の道 夜の聖霊に守られて
星母子に包まれて
登っていくよな道を歩きながら
君の手紙を読んで
涙の川を低く飛んで
半月に光る君の横顔と肩に
「もう一度言って それと…
本当に私でよかったのか」と
手を伸ばす
その時間はまるで
月までの悠久の道 しじまの懐かしさ