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matiのクロワッサン

下書きの続きをしようと思ってnoteをひらくと、pmaiちゃんのコラムが更新されていた。

わかる。最初から最後まで、共感できる。

思い出のある(しかも、おいしい)お店をおすすめしたくなる気持ち。
せっかくのパンは、最大限の"とっておき“度で味わいたい気持ち。
色んな人の素敵な行動や言葉を、吸収したくなる気持ち。

プラスチック容器でおすそわけしたおかずを、わざわざおしゃれな器に盛りなおして楽しんでくれた友人の顔が浮かぶ。

わかる、わかるよー!pmaiちゃん!!!

わたしが好きなパン屋さんを聞かれた時に即答している『mati』も、そこでの記憶を含めて特別なお店。


「パン激戦区」と呼ばれる街は多いけれど、やっぱり京都は外せない。
大好きで、定期的に訪れている場所でもある。

なんだか気分が晴れない平日昼間、とりあえず散歩、とふらふら歩き回っているうちに見つけたのが、白いビルにかかった赤い軒先テントだった。ガラスドアの前には、ワインボトルが並んでいて。

なにこれ、お店?ごはんやさんかな?

とにかく静かな路地、という立地で、人通りもなかった。
一瞬迷ったけれど、なんとなく目に留まった直感を信じて、とりあえず入ってみる。
2人がけの小さなテーブルがいくつかと、カウンターにはパン。
「何のお店なんですか」と尋ねると、「パン屋なんですけど、ワインも飲めます。アテパンやお料理も。」

なんと、好きなものずくめ。大当たりです。


初めての昼飲み、しかも一人。わくわくついでに、立ち飲みにも初挑戦。
選んだメニューは『季節野菜のグリル』、オリーブオイルでじっくり焼かれた春キャベツと椎茸をハフハフ食べる。
ペアリングしてもらった1杯目は終わってしまったけれど、2杯目の赤ワインもおいしくて、シンプルでベストな贅沢を噛みしめる。

はあ…感動。こういうのが好きなんだよね~~~!

カウンター越しに作業をするお姉さんとの会話も楽しい。
オープンしたばかりだというお店のこと、ワインのこと、パン作りのこと。
たくさんお話してくれて、かっこいいな、と刺激を受ける。

隣で飲んでいたご夫婦とも話がはずんで、たくさん心が動いて。
3人ともほろ酔い、楽しくて、素敵な出会いがうれしくて。
いい日だな、しあわせだな、なんて思っていると、香ってきたバター。

オーブンから取り出されたクロワッサンを見て、思わず、といったふうに「それ、食べてもいいですか」と指さす妻さん。
いいね、シェアしようか、と続ける夫さんにつられて、

「あ、わたしも食べたいです」

なんて言ってしまう。

お腹も心もいっぱいだけど。
焼きたては、今しかないからね!


このクロワッサンが、もうとんでもなくおいしかったんです。
ざくっとした全粒粉の生地、ちょっとだけもっちり、焼きたてだからこそのふんわり感!
軽すぎなくて、バターのしつこさもなくて、とにかく全部がちょうどいい。半年以上たっても上書きされない、マイ・ベスト・クロワッサン。

帰ろうとしたら支払いが済んでいて、泣きそうになりながらもうひとつパンを買った
スマートでやさしい素敵な夫婦。また会えたらいいな


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