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井上 敬二朗/稲作本店(FARM1739)
法人名/農園名:稲作本店(FARM1739)
所在地:栃木県那須郡那須町
生産品目:米(コシヒカリ)
HP:https://farm1739.com/
農村から消費者へ〜作物をブランドとして届けたい
■プロフィール
証券会社を経て監査法人トーマツでコンサルタントとして勤務し、そこで出会った真梨子さんと結婚。地に足がついたモノづくりの生活に憧れを抱いていた矢先、大学院時代にインターンとして働いていた岡山県の環境ベンチャーに誘われて移住・転職。
カフェを経営しながら、米や野菜を栽培していたが、2017年秋、妻の父が脳卒中で倒れたことがきっかけで、Uターンして翌春に那須で就農。昔ながらの農業のやり方に疑問を持ち、何度も挫折しかけたが、お米の加工販売会社を立ち上げ、高級ポン菓子を開発。
「稲作本店」というブランド名で米粉や甘酒などもECサイトで販売している。令和3年農水省地産地消優良活動表彰全国会長賞を受賞。
■農業を職業にした理由
妻の実家が廃業すると、150年にわたって続いた農家が消えてしまうという思いから、2018年春に就農。
周囲との軋轢(あつれき)に悩むことも多かったが、「都会で身に付けたスキルを用いて田舎で何かしら成果と言えるものを残したい」として、栽培とは別に加工販売事業を立ち上げ、プレミアムポン菓子「イナポン」を開発。
従来製品と異なり、少量で最後まで美味しく食べられるようにパッケージやデザインにもこだわってECサイトで販売した結果、地道な営業努力でリピート客を増やし、年間5,000袋を売り上げるヒット商品に…。
月1回の田んぼカフェでは、消費者に「ここで作ったお米」のファンになってもらう取り組みを行うなど、情報発信も積極的に展開中だ。
■農業の魅力とは
「稲作本店」と名付けたのは、農園をスターバックスのようなひとつのブランドとして認識してもらいたいからです。
農業は、種まきから収穫、加工、販売まで一気通貫ですから、自分たちが栽培した作物をブランドとして成長させたいと考える人がこれからは増えていくと思います。
そのビジネスには持続性が大切。生産者は田んぼを守るために耕し、消費者はそこで作られたものを食べることで、一緒に日本の原風景を守ることができます。
そういった農村からの価値を自らの手で作り出して消費者に届けることができる素材をたくさん持っているのが、農業の魅力だと思っています。
■今後の展望
米が売れず、価値をつけて売るのが難しい時代だからこそ、加工して保存可能な商品開発の必要性を感じ、ブランド化に挑戦した結果、2018年当初は20ha分のお米栽培と10町分の作業委託を合わせた売上が年2,500万円程度でしたが、お米の加工販売を始めたことで、売上が160%アップしました。
米価の下落に対抗する仕組みを強化して、当面は年商1億円にすることを目標にしています。
畦道でキッチンカーを使って開催する田んぼカフェなどを通じて、消費者に「開かれた田んぼ」を体感してもらう機会を増やしていきたいですし、これから週末限定の直売所を開く構想も考えています。
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