君たちの血と汗と涙
私が夢中になっているK-POPは今、授賞式ラッシュの真っ最中だ。
授賞式は毎年コンサートのような形式で行われる。観客席からは長丁場の式の中ファンの声援が絶えず聞こえ、ステージでは2018年の顔にふさわしいアーティストが、今か今かと名を呼ばれるのを待っている。
受賞するということは当たり前ではない。アーティストだけでなし得るものではないし、ファンだけでなし得るものでもない。全てが完璧に合わさって初めて叶うものだろう。だからこそ名を呼ばれたアーティスト達は有難そうに、笑顔で、泣きながら、驚いた表情で受賞スピーチをするのだろう。
ファンである私たちには彼ら、彼女らの苦労は一部しかわからない。むしろ一部でもわかってあげられているのか怪しいところだ。
だけど、「光あるところに影あり」というように。「強い光が当たれば濃い影が」というように。輝かしいトロフィーを掲げてる全てのアーティストには血と汗と涙なしには語れないエピソードがあるはずだ。必ず、あるはずだ。
今日も、私の応援しているグループの1つが大賞(もしくはそれと同等の賞)を受賞していた。私は今年も必ずとるだろうと思っていたから、特段驚くことはなかったが、スピーチの最中にメンバーが涙をこらえきれず、言葉を詰まらせて苦しそうに話す姿があまりにもつらく、後から翻訳を見たスピーチの内容も相まって今の今まで誇らしくも複雑な心境のままだ。
強く光るスポットライトや、ファンが灯す応援棒に照らされた彼らには、確かに信じられないほど濃い影が付いて回った。
それを私たちに見せまいと背に隠して、笑顔で愛とは何かを教えてくれたのだ。
来年の今頃、きっと今年とは違うノミネートアーティスト達が輝かしいステージに立つのだろう。変化しないものはないけれど、また、あのステージの上で来年も変わらない彼らの笑顔が、嬉し涙が見れたならこれ以上嬉しいことはない。そのために来年も私たちは変わらず応援していくのだ。影さえも消す光で彼らを照らすために。
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