プロセッサとOSの歴史と今が一望できる一冊
一部はNoteで読めます。有料だけど。
この本はメルマガの記事を抜粋・編集したもので、プロセッサとOSの歴史を追った記事です。ただ、著者はマイクロソフトのエンジニアでかつパソコンの黎明期からパソコンに触れていただけでなく、その後も投資家、経営者として、ソフトウェア業界にいるという点からもすべてがほとんど当事者として語られているという点で希少価値が高いのですね。プロセッサとOSについて、それぞれ面白かった点をいくつかまとめました。
Intelの優位性がなくなっている原因
windowsのプロセッサといえばIntel。昔はよくテレビコマーシャルでIntel入っているというフレーズが今でも頭に残っていますが、Macにも比較的長い間、Intelのプロセッサが使われていました。が、ここ数年でIntelの優位性がなくなり、ついにはNvidiaがプロセッサ市場を席巻するようになりました。これの背景には、CISCを突き詰めようとしていたIntelとRISCでプロセッサの電力消費量をより削減できるARMの成長があり、プロセッサもGPUが主流になりつつあります。
スマホ市場ではすでに、Apple製のプロセッサに対抗するものがQualcomm製のSnapDragonになっており、まだまだ根強い法人需要はあるのでしょうが、コロナ禍でのPCの買い替えが起こるサイクルで、PC市場のプロセッサもAppleのM系かSnapDragonあるいはTegraにほとんど置き換わりそうな勢いで、Intelの今後はどうなるか見ものです。
OSの歴史:Macintoshからwindow95、そしてiOS、Androidへ
GUIというアイコンを操作するわかりやすさで一気に市場をとったMachintosh。なんとライバルよりも6年も優位性を持った商品であったのですが、その後、Jobsを追い出しこともあり、なんと、windowsに市場を取られることに。
ただ、windows時代も技術的に優位があったかというとそうでもないし、Cairoという次世代OSの開発を中止してもリリースした繋ぎのOSという点が世の中何が売れるかわからないなというところ。ここで市場を制覇したMicroSoftもその後のスマホ市場では全く勝てずに終わったし。
また、BrewというQualcomm製の通信用のアプリがあり、KDDIがドコモと同じ規格を採用しようとしたところで、半ば脅しで導入されたものですが、ここでの手数料が従来の7から10%程度から30%と設定されたことで今の悪名高い手数料30%のデファクトスタンダードとなってしまったというのも面白い(本当は面白くない)。
AndoroidはLinuxベースでコア部分は無料だけど、Google検索が強制されたり、Googleストアを必ず経由しなければならないなどの制約があって、結局はwindows/Qualcommのコンボと変わらないという皮肉も効いてる。
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