個で勝ってしまった日本代表

1勝1敗で引き分けでも厳しい状況。圧倒的なボール保持力を持ち、現役時代はレアルマドリードとバルセロナでプレーしスペイン代表でもプレー、選手引退後はバルセロナを率いたこともある闘将ルイス・エンリケ率いるスペイン相手に勝ち点3を狙う展開。思い出すのは、06年ドイツワールドカップの3戦目。当時は勝ち点1でブラジル相手に勝つしかない展開で、1-4の大敗でしたが、結果やいかに。

ドイツ戦のデジャヴのような前半

4-2-3-1をやめて、3-4-2-1へ。守備のときは5-4-1のような形をとるため、スペースを埋める戦術だったと思いますが、先制はスペイン。想定外の5バックのはずですが、右サイドを崩されてモラタのヘッドでズドン! その後もひたすらスペインがボールを持ち、日本は低い位置で奪うことはできても、スペインの組織的なプレッシングを前に効果的な攻撃ができず、前半終了。試合後に振り返ると、スペインとしては理想的な展開のはずが、あと1ゴール取っておかなかったのがあまりに痛かったものの、格上かつなめてもくれないスペイン相手にあと2点必要という状況、しかもボール保持率10%くらいと絶望そのものですが、日本にはまだ切り札が残っているのと、ドイツ戦のあの展開を再びということも十分に考えられることから、実は後半が楽しみだったのも事実。

もう奇跡ではない、選手の力によるゴール

そう、日本サッカー史上最高のドリブラー三苫がいて、ホンダのような高い意識と稲本のようなラッキーボーイ感がある堂安、あとはこれまた歴代最高の守備力を誇る富安を後半から使えるというのが、過去の日本代表比では強い、強すぎる。
案の定、後半の立上りにハイプレスから堂安のミドルシュートで同点に追いつき、さらに、相手が落ち着かないうちに、これまたラッキーボーイの堂安から高速パスを左サイドへ供給し、ライン際ぎりぎりを快足三苫が折り返し田中の押し込みで逆転。三苫と田中碧の阿吽の呼吸ともいえますが、結局は個の力で奪ったゴール。
ここからはスペインがボールを持ち、攻めてきますが、権田の調子が相変わらずいいし、富安が入ると守備力が格段に上がりますね。全員よくやりましたが、遠藤や守田の守備力も過去最高の高さなのかなと感じました。

個の力で強豪に勝った日本

Jリーグ誕生から20年、ドーハの悲劇からも20年。98年からワールドカップに連続出場し、これで2大会連続でグループリーグ突破と、中堅国の位置をがっちり固めつつあるサッカー日本代表。このままいけば、死ぬまでにワールドカップ優勝をみるという与太話も現実味を帯びてきました。次はベスト8をかけた試合。ドイツ、スペインよりも分がよさそうですが、さていかに、

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