アメリカの生活
僕は日本の大学を卒業して、日本企業主催のいわゆるインターンシッププログラムに一年参加し、シアトル、サンノゼ、ロスアンゼルス、ニューヨーク、テネシーなどの場所に合計5年ほど働きながら住んだことがある。
そしてもう離婚してしまったが、アメリカ人と結婚してアメリカ人家族の中で生活していたこともあるので、アメリカ生活に関してはある程度知っているつもりだ。
今回の記事ではアメリカ留学、就学を考えているかもしれないあなたに、決断の材料の足しになればと思いアメリカの良い点と悪い点を
書いた。
結論
若い時期は絶対にアメリカに行ったほうがいい。 国自体が若いので、若い感覚には非常にマッチする。 そこで言葉とビジネスセンスを学び、それから永住を目指すのではなく、アメリカで学んだことを別の国で生かすのがいいと思う。
旅行先でヨーロッパ人やオーストラリア人などが、アメリカの悪口を言ってるのをよく聞くが、無視して構わない。 彼らはただ羨ましいのだ。
アメリカ生活の良いところ
1、英語
2、ビジネス
3、ネットワーク
4、ライフスタイル
アメリカ生活の悪いところ
1、ダサい
2、情がない
3、文化が浅いので飽きる
4、そんなにチャンスはない。
まずは良い点から
1、英語
アメリカ英語は映画やドラマなどで世界中に広まっているので、世界のどこでも通じる英語が習得できる。
もちろん映画やドラマなどのコンテンツ自体も、アメリカの生活習慣やスラングがわかればさらに楽しめるはずだ。
2、ビジネス
ザ・資本主義という国でビジネスを学べば、最新の理論や感覚が身につく。
日本のビジネススクールの教科書はほとんどアメリカの影響を受けている人が書いているといっても過言ではない。 ならば本場で学んでしまえば情報強者になれる。 ビジネスでの流行りの言葉が大体カタカナだし、ビジネスやマーケティングという言葉自体英語だ。
3、ネットワーク
ヨーロッパの人や、アジアの富裕層などの子弟が多く留学しにきているので、そういった人たちと学生時代に友情関係を作ることができればのちにビジネスをするときに非常に役に立つし、世界にネットワークを有することになる。 これはあなたの人生にとってとても大きな資産になる。
4、ライフスタイル
アメリカ生活の醍醐味はなんと言ってもは、自然へのアクセスの良さだ。 キャンプ場がいたるところにあるし、道が広いのでキャンピングカーもトラックも運転しやすい。 そして大体高速道路が無料だ。 ガソリン代さえまかなえれば、アメリカ横断も縦断も驚くほど安くできる。
車も紙切れ一枚を渡すだけで個人で売り買いをすることができるので、簡単に買えるし、中古ボートや、クルーザーまでもが日本とは比べものにならないくらい安く買える。 時間のある人は、イーベイというサイトで、車やボートを見ていただきたい。 値段に驚くはずだ。
繰り返すが、道が広いので、ボートをトレーラーで引くことができる。なので高いお金を出してボートを停泊させるマリーナを借りる必要がない。 クルーザーで近くの島にバカンスに行ったり、海釣りを楽しむことができるので、他の国で富裕層がやることをミドルクラスが手軽に楽しむことができる。 ゴルフ場ももちろん高くないしハンティングだってできる。
銃が好きな人は、州によって法律も違うが、あらゆるタイプを所有することができる。
ラスベガスに行かなくとも、アメリカ先住民居留区というのがアメリカの各地にあり、そこには多くの場合カジノリゾートがある。 ライフスタイルに関してはもっと沢山書きたいが今はここまでにする。
次に悪い点
1、ダサい
アメリカはニューヨークやサンフランシスコの一部の洗練された人を除くとファッション的にはダサいしセンスがない。 アメリカで長く過ごしてたまに東京に帰ると、自分がダサくなっているのを感じることがよくあった。
日本人や、イタリア、フランスの人たちが持つような美やファッションに関するセンスはアメリカ人にはあまりない。
人口が密集して人の目線が気になる場所にいることは大事なことなのかもしれない。
2、情がない
アメリカは車社会で、家族を単位にするので、仕事帰りに同僚と一杯やって帰ったり、ふらっと居酒屋に立ち寄ったりすることもニューヨークを除いては少ない。
家族ぐるみの付き合いが多く、30を超えて独身の場合は意外と孤独になってしまう。 配偶者と子供が一番大事なので、それ以外は他人であり、教会に通ったりしない限り心を通わせる友人も作りにくい。
基本的になんでもお金で解決できると言うか、全てのものに値段があると言う概念があるので人間関係には寒々しいものを感じる。
4、文化が浅いので飽きる。
アメリカは、なんでもすぐに結果を求める国なので、そこに至るプロセスを大事にしないし、歳をとっているからだけでは尊敬されない。
食べ物も飽きる。 味を突き詰めたり、芸を突き詰めたりする文化は、アメリカよりも日本や、ヨーロッパに価値のあるものが多くある。
いかにライフスタイルが良くても、センスのない人と集まって、センスのない会話をボートの上でしたり、ゴルフ場でしたり、簡単すぎる料理をバーベキューで食べても飽きがくる。
5、そんなにチャンスはない。
アメリカはチャンスの国というが、ビザの面、語学の面を含めてそんなにチャンスがあるわけではない。
一昔前のビザなしで、アメリカンドリームをつかんだ物語と違って、今はビザなしで働けるのは日本食レストランを除いて、ないと言えるだろう。
そして英語をネイティブ並みに話せない場合は、どうしても日系の枠から出ることができない。
僕は一度短期間日系企業で働いたことがあるが、日本よりブラックな経験をして、なんのためにアメリカにいるのかわからなくなってしまったので、速攻でやめた。
まとめ
アメリカは、歴史も文化も若い国である。 なので若い一時期を勉強のために過ごしたり、贅沢な遊びの味見をするには、世界で一番いい国だと僕は思う。
日本人としてのアイデンティティをしっかり形成するために、10代は日本で過ごし、20代をアメリカで過ごし、30代をエマージングマーケット、すなわち発展の伸びしろのある国でアメリカで培った力を試し、年がいったら日本やヨーロッパに住んで奥深い芸術を楽しんだり、洗練された食事を楽しむのがすばらいしい活き方ではないかと思う。