MASSAN x BASHIRYとEmeraldで作ったWGTの夜
僕が歌っているEmeraldのライブのレポートです。
2/17はEmeraldでWeekend Garage Tokyo(略してWGT)にてライブでした。
EmeraldはAcoustic Setと呼ばれる編成での出演でした。
なんとソールドアウト。立ち見も出る大盛況で行われました。
マスバシのお客様がメインと思いきや、、噂を嗅ぎつけた双方のファン、そしてEmeraldのお客さんも駆けつけてくれた。
出演者の会場内のスペースはなくなって、楽屋は外に設置されたテントの中。出演者同士の楽しい会話も楽しめた。(ストーブもあってあったかい)
会場には日曜日の夜を美味しいご飯と音楽で楽しもうという素敵なお客様たちで溢れました。
椅子に座ったままウェイターを呼んで、お酒やフードを注文する。
思い思いの感覚で音楽を楽しむ。
いらした方はもちろん、バンドにとっても幸せな時間でした。
僕は歌を歌っていますが、もっともお客さんの席に近いところにいたような気もするので、自分の目線でライブのレポートをしてみたいなと思い筆をとりました。
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(写真はほとんどmashikeso)
(写真使用はBSHIRYさんよりOKいただきました)
Emeraldはゲイン(出力)を抑えめにシックな演奏を心がけました。
しっとりと優しい演奏で、お客さんの時間を彩るようなイメージです。
1曲目は旧作「Nostalgical Parade」より表題曲「Nostalgical Parade」のアコースティックアレンジVerで緩やかに始まり、2曲目の「JOY」に雪崩れて行きます。どちらも間奏のアレンジを大きく変えて演奏。緩やかながらコシの強いグルーヴにサポートのサックス奏者まっつんのサックスが鳴り響く。ハンドマイクなので、少し体を自由に動かしながら喉を温めました。
3曲目は「東京」。いつも通りのアレンジだったけれど、重心が少し後ろになったようなレイドバックした雰囲気も大人っぽかった。ライブハウスのような大きく回り込んでくるサウンドではなくて、ボンボンと現場からあったかい音で客席に奏でられる「東京」は、音源とは全く違う印象で、それを楽しみながら歌いました。
MCを経て4曲目は「ナイトダイバー」この日久しぶりに演奏したこの曲もベースプレイのアレンジが少し変わっていて座って聴くのにちょうどいいアレンジだったように思います。「水面(ミナモ)を目指して、点と点を繋ぐ」という歌詞を歌いながら、「人との出会いを泳いで、こんな夜があるんだな」となんだかジンとしていました。様々な出会いと別れ、折々の表情に情熱的な優しい気持ちを向けていたいなと思いました。
5曲目は「after blue」。こちらは大きくアレンジを変えて演奏しました。テンポも刻みも変わっているので、歌のニュアンスもだいぶ変わってくる。ゆったりとした原曲に比べると、少し元気な、ウキウキしたような感じで新鮮だった。ナイトダイバーの後にこういうアレンジで聞かせることができると、いい場面展開だなと思いました。
そして、当日急遽演奏することになった6曲目、「Cryin' Climbing」。ポエトリーリーディング調のパートがあって歌詞が飛ぶんじゃないかとヒヤヒヤしていたものの、気づくと勝手に歌詞が出てきた。初期の自分の言葉に勇気付けられるような感じでした。この曲の歌詞は昔自分が会社で働き出した頃、ようやく日々会社で働く人たちのことを自分ごとで捉えることができた曲で、個人的にとっても心に残っている曲。会場に来た多くの方達の日々を想像しながら歌っていたら、ポエトリーのシーンで危うく泣きそうになってしまった。
胸をかすめるどうしようもない痛みすら
憂愁の夕焼けと溶け合って暮れゆく
僕の手には負えない
あまりにも美しい世界さ
7曲目本編ラストは「Feelin'」。「On Your Mind」における最後の曲。本邦初公開のくせして完全NEWアレンジ。ニクいよなあと思いつつ、Emeraldメンバーが「CDと同じやつは4/4に!!」というのを聴いて僕が楽しみになりました。アコースティックセットにおけるこの曲のヴォーカルニュアンスのあれやそれは、何もかもが初めてで、半熟卵のようなとろみがあったんじゃないかなと思う。
僕らはみんなEmeraldの楽曲を非常に大事にしてるなあと。一曲一曲本当に重いなあといつも感じてる。
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バトンタッチでマスバシ(MASSAN x BASHIRY)
本当にすごかった。
人生と音楽が完璧にマッチする時、人と歌が肌と筋肉のようにマッチする時、人間は自分の心と体の持つ「身体性」を音楽から咀嚼することができる。音楽と人が一体化している。
ラップの中に、ギターの演奏の中に、おもいおもいのEmeraldを登場させてくれた。ぶち上がるメンバー。みんなが二人のファンになる。
あっちゃんもそんな二人に魅せられて、プレイがどんどん進化していく。
あれっていうのはやっぱりなかなかできない表現だなって。
一緒に登って行きてえ。
この夜をまた作りたい。
バンド、店、お客さん三つ巴で一緒に共有したい。
切磋琢磨しながら、また音を交わしたい。
心からそう思える夜だった。
マスバシ後のアンコール。
Emeraldの曲「黎明」を一緒に演奏した。
鍵盤の中村とあっちゃん(井上惇志)は連弾スタイル。
僕はマッサンのラップに聞き惚れてサビに入り損ねた笑
そして駆け足でラップのようにサビに入った。
人間力とは。。
マッサンという人はね。ラップ以外からももう人間がにじんでる。
確実に音楽と人生が一体化してる。
そう思わせてくれる。
バシリーさんは。
人の持つ神秘を音楽の魔力を、誰より客観的に楽しんでる人。
自分を使って、自分と関わる人を全て幸せにしたいって気持ちが強くて、僕は不思議な共感を覚える。
バシリーさんのギターはすごい。
それが全てだけど、それだけじゃないものが出会う人たちを覆い尽くす。
これがミュージシャンだなあと。
一切鼻にかけないでとんでもないフレーズをやってのける。
夢のような二人だった。そこにShowmoreのあっちゃんが加わると、もう言葉では言い表せない説得力なんだ。
長くなりました。
お客さんが帰った後、記念撮影をしようとなった時、Bashiryさんが、テントに引っ込んで、「ちょっと待って」「ちょっと待って」と言って出てきて撮影した写真が以下。
Emerald Tシャツ!!!!!
なんでやねん。愛してる!!んもう!
中村とあっちゃんも仲よすぎ。
見てて幸せな気持ちになるね。
またこんな夜を作れるよう、頑張ろう。
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〜余談①〜
この日は僕らが始めたコミュニティ「Maypril Basement」のメンバーも三重から見にきていただけた。そういう出会いも嬉しく貴重な意見も聞けた。「レコードが好きな人にこの企画が届くようにもう少し発信を強くしてみようかな」と思った
〜余談②〜
僕がレーベル活動を始めた時、真っ先に「そんなことはアーティストがしないで!」と言っていた仲間が綺麗な奥方を連れて見に来てくれた。「一刻も早くやめてください!」と言いながらも「ライブ最高だったー」とニヤニヤしてくれました。嬉しくて結構ハイライトな出来事。その後その男のつながりから素敵な話も舞い込んだ(まだまだ発表できませんが)。
それでは今日も良い音楽ライフを!!
Emerald / Maypril Records
中野陽介
#週1noteという部活に参加してます。
温かなサポートは他のノートのサポート始め、外で書く際のコーヒー代などに当てさせていただきます。