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【400字小説】セックスだけが人生のすべてではないのだよ

不穏な気持ちが止まらなくて、レモンちゃんにセックスを懇願。嫌々してくれて笑っちゃったなあ。

レモンちゃんは終わった後、Tシャツを着替えたのだけれど、それが不穏な色使いだったから、気持ちは鬱へ突き戻された。手紙の返事も書けないくらいに落ち込んだ。「もう一回して」だなんて言えなかったし、若いから何回でもできる自信はないこともないけれど、そういう時に限ってイップスを発揮するから、勃たなったかもね。

だからレモンちゃんのいい香りのする部屋を出て炎天下の夏に突撃。去年にも増して暑い。夕方からのバイトは休もうって決めた。ズル休みじゃないって自分に言い聞かせる。無理が祟ってはいけないし、ちょっと最近、頑張りすぎだったのかもと思った。カウンセリングの先生に会いに行く明日には復活してたい。とりあえず鯛だしベースのラ~メンを食べに行った。透き通ったスープに不穏さがあるはずがなかった。次回はレモンちゃんと来よう。

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