【血の粥】赤い血のマチ（60）

医療現場で血が流れる。手術で命が助かる。ＳＮＳの人間関係には血が流れていない。でも初対面してみて愛が育まれることも。アスリートたちは汗を流す。血の滲むような努力をして称賛されたがる。でも、報われる人もいれば報われない人もいる、必然。成功だけが正解なのか、それは誰にもわからない。ある音楽家には、徹夜続きで目から血を流しながら作曲したという都市伝説が。睡眠は大事。なのに、人々はいかに寝ないでいるかを競っている。戦争はかつてからあった。セックスしている間に、誰かが死ぬ。いつの時代も殺し合っている。血が流れるのは仕方ないことなのかも。「戦争反対！」と叫ぶだけ虚しい。この場所が平和でさえあればいい。新型コロナウィルスに翻弄されて動揺した。大地震に襲われて過去の過ちを突きつけられた。血を流さないと痛くない。痛くないと思い知らない。だから戦争で血は流れ続ける。脳が麻痺している。血が赤いことも忘れたのか。

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