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【血の粥】マチに伝わる伝説(58)

修羅場でコバートに嚙みついたジャは血を出し過ぎて萎んでしまう。そのまま乾燥し、皮膚はしわしわになって《ことほぎの儀》の地面に種のシートとなって、そこに根差す。騒動の終わりに紫の雨が降り、格段な早さで大きくなる。見る見るうちに青い実をつけた。つまり、呪いの木と化す。ムラ民はこの事件からしばらく経ってからムラに戻ってきたが、ジャの成れの果ての木が忌々しく不吉な雰囲気を放つので気味悪がった。それをきっかけにムラを離れるか離れないかで、ムラが分断されるまでに争いが発展。同じムラに住んでいた、同じ飯を食べてきた、同じ人を愛した民たち。それなのに争いごとを起こした。石斧で殴り合ったり、石槍で内臓を抉り出したり。そこへ洗練されたマチの部隊が攻めて来て、猟銃でムラ民を皆殺しにした。バカみたいに呆気なく。ムラは立ち入り禁止区域になってしまう。ムラを壊滅させた指揮官の名前は時空を超えて称えられ、彼女は銅像に。

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