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コンテンポラリーダンス、わかんねえよ!

【公演名】
Choreographers2023松本公演
2023年12月8日(金)19:00

【内容】
コンテンポラリーダンス作品が4作楽しめるイベント

【行った理由】
①友人が上演前のプレトークに出るから。
②その友人の奥さんが上演される1作品に出演するから。

【総じての感想】
わからないままでいいこともたくさんある。わからないままで生きている節も大いにある。だから、それでいいんだと噛みしめた。作品たちから感じたものはぶつ切りにされている。物語性も繋がりもなく、何の脈絡もない。一夜経った今ではごった煮状況。ただ「面白い~」「なんじゃこりゃ!」「色っぽいなあ」っていうとしか感じられなかったアホみたいな感性しか持ち合わせてないもので。

【各感想】
❏「ですぱれーと行進曲」/構成・演出・振付:井田亜彩実
なんて新しい表現! と度肝を抜かれた。実に演劇的だったが演劇ではなかった。コンテンポラリーダンスではあったのかもしれないけれど、今までわたしが観てきたそれとは一線を画すダンスだった。演劇を超え、コンテンポラリーダンスを超えた作品。新境地に達しているのでは。出演していた人たちは若い子たちが多かったせいか、新鮮*freshだった、スタイリッシュ!しかも、嫌みがないおしゃれさで洗練されていた。清々しい。わたしはド*古い小説をやっているわけだが、新しさ・自分らしさを書いていかなきゃ!と焦燥感を覚えた。そのことに感謝している。

❏「かれらの森 short.ver」構成・演出・振付:二瓶野枝
4つのなかで一番理解に近づけた作品。《人は操られてて、それを操る人も操られてて》みたいな作品?クラシックバレエの要素強めだったから、わかったのかもしれない。身体ってこんなふうにも動くんだっていう美しさを見られたA面。全然関係ないけど「戦争」を思い浮かべてしまった。独裁者たちの勝手なやり方で全世界が大迷惑を被り、老若男女関係なく命を奪われる。そんな世界じゃ無気力にもなりますよね~っていうB面。あとダンスでも何でも、基礎は大事だということを突きつけられた。本をよく読み、日記もまじめに書かなきゃな。

❏「対象a」構成・振付・演習・出演:池ヶ谷奏、藤村港平
転換中と見せかけて、じわじわと始まった奇妙なダンス。センセーショナルな印象を持った。序盤はほぼ踊っていなくて、でも身体の持つ可動域の広さを見せつけられた。中盤は鏡の中の自分と同じように動き、ポーズを取ることを繰り返していて、ユーモアとその奥の奥の狂気にも触れてしまった気がした。そして終盤の音響機材を使ったディレイ効果によるマイクパフォーマンスが圧巻。いつの間にかめっちゃ踊っていて、しなやかさとたくましさを感じられましたね。突飛な感想だがZAZEN BOYSの生演奏とのセッションが聴きたい/観たいと切実に想像して、萌え。

❏「Zuku-Zuku-Zuku」振付・演出:横山彰乃
一番理解できなかったんだけど、それとは真逆に、すごく土っぽさ、泥臭さを感じた。親近感が持てた。なんか安心したんです。あ、シナトラの『MYWAY』が流れた瞬間は、いきなり理解できる音楽が鳴ったので、逆に意図がますますわからなくなった!でも、わからなくていいんだということを最後には強く思いました。わたしの所属する「わかち座」の主宰者である司白身さんが出ていて、自分にすごく近しい人があの大きな舞台で、多くの観客のなかで踊っていることが不思議で、嬉しかったし、悔しかった。あと60代?くらいの女性も踊っていてすごく素敵だな!と感じた。

【その他の感想】
①どの作品も音楽が良き。音楽と人間は切っても切れないんだなと痛感。
②身体の可能性を目撃。あんなふうに動けたら良いな、と思いつつ、踏み出すのにまだ勇気必要。
③小説と絶叫朗読、がんばろう。
④終演後、写真撮り忘れた! もっと気軽に写真と親しくしたい。

【番外編】
❏プレトーク「信州からコンテンポラリーダンスを語る!」/藤澤智徳×分藤香×黒岩力也
上演前に、友人でわかち座の仲間であるりきやさんがトークするということで、わたしも緊張していたわけだが、蓋を開けてみれば、笑って見られたのでさすがだなあと。皆が言っていたようだけれど人柄がにじみ出ていたよね。人間味、人間くささがありました。実直さ、素直さが全面に出ていました、好きです。個人的には「コンテンポラリーダンスを踊る人は自由を勝ち取っているところが魅力」と言っていたところとか、「ダンサーとダンサーの距離感を気にして見ている」という発言に「おっ」となりました。司会進行を務めた藤澤さんはスムースに話をまわしていて尊敬します、わたしにはできません。唯一分藤さんとは面識はないのですが、「コンテンポラリーダンスは見る人の身体をうずうずさせる」的なことを言っていて(もっとわかりやすく、知的な言葉選びをされていたが失念!)、なるほどなーと唸りました。

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