【書評】おうちで学べる仮想化のきほん

高岡 将
翔泳社
2015/04/17

 教育向け課題図書候補として購入。結論ちょっとうーん。。。クラウド理解にも歴史や背景となるハードウェア知識が必要なため、古いこと自体はそれほど気にせず読み出し。他の候補としていた書籍も2015年初版だったし。でも、なんというか、いまいち表現がしっくりこない。PaaSの捉え方とか市場でのメインプレイヤーとか、ちょっとコンシューマ向けになってるのかな。IaaS基盤利用の時点でエンタープライズが前提だと思うのですが、どうにも一つ一つの説明が薄い。お金かけずにお試し実装体験みたいんなのはちょいちょい入ってくる。よくよく考えればタイトルにも「おうちで」と書いてある通り、コストをかけずに仮想化技術に触れてみようというコンセプトの様子。あと電子で読んでますが、目次とかレイアウトが激しくずれている。

 章立ては割と期待通り。仮想化とは何だろうから始まり、適不適、ホスト型とハイパーバイザー型、企業運用のユースケース、仮想ネットワーク(VLAN)、ストレージ仮想化、クラウドの順番。AppendixでVDI。章ごとに練習問題なるものが出てきますが、これは章の中の記載事項に関する選択問題で、参考書でも問題集でもないのに問うてくる。あとVDIをプレゼンテーション仮想化と表現していたり(私が知らないだけで、当時そんな言葉があったのでしょうか?)、Office365をPaaSと表現していたり。章立ては期待通りだったはずなのに、読んでいるとなんだか腹落ちせず、理解が深まる予感があまりしない。

 あとは古いせいかもしれませんが、やはり今回はSD-WANやHCIあたりの記載も欲しいところ。VDIもAppendixレベルではなく、中心に据えてほしいソリューションです。でもコンテナーはそれほどいらないんだよなー。。。もうちょっと探してみることにします。

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