ユニフォームとクラブチーム、そしてどう変化していくかを考えてみる
先日あったこちらの報道。この報道の何がインパクトがあって、どんな変化が生まれるのかを考えてみましょう。
実はこの変更は今年から世界的にも行われていました。こちらのnoteでも上野さんが触れられています。
日本陸連でも対応してこのような規定が定められています。
当時はコロナの影響もありあまり話題にならなかったのかもしれませんが、今回の記事では駅伝でももしかしたらそのような事例が見られるかもしれない、水面下での交渉などが表面に出された感じとなりました。
やはり「駅伝」の注目度は高く、先ずはトップレベルのチームを欲しがるチームがあり、次にそこそこのチームを、これから浮上していきそうなチームを獲得目指して交渉が行われていそうですね。
大学駅伝はこういった方向に寛容でどんどん進んでいくかもしれません。
問題は実業団はどうするか?現状の仕組みであるならあまりメリットはないかもしれませんが、逆にクラブチーム化し、コストを抑える方向に行くかもしれません。スポンサー獲得の才覚が現場に近い関係者にも求められる可能性がありますね。
中学校、高校の部活はどうでしょう?
文科省の9月の資料では(下記リンク参照)部活動改革についても取り上げられ、各種の報道もありました。
部活動がそのまま地域クラブへ移行していくのか、既にあるクラブチームと協力しながら進んでいくかは解りませんが、少なくとも今回のユニフォーム規定によりクラブ化、財源の確保に繋がる可能性は高まりました。
部活動の仕組みがどうなるかが解らないのですぐさまこの変化を受け入れられるようになるのかはちょっと解りません。やるなら私立が先かもしれませんね。
もちろんここには「経営」上の問題、ガバナンスなどが必要ですね。
ユニフォームのスポンサーが変わると何が変わるか?
上記のような不確定要素があるにせよ、ユニフォームに所属企業やクラブ名以外にスポンサー表示できるようになることは大きいです。
1つは収入アップに繋がります。もちろんデメリットとして実業団などの大口のスポンサーが撤退することも考えられますが、所属名は今回のロゴよりも大きく、従来の広告価値という面ではメリットを毀損するほどではないかなと思います。(もちろん企業側がどう考えるかですが)
その為には魅力的なチーム創り、プレイヤーの確保や育成の重要性が増すと考えられますが、手段としてスカウトだけでなく、どうすればその価値を伝えられるか、どの程度の価値があると考えられるかがスポンサーの獲得や金銭によって明確化される可能性がまた一段と高まりました。
チームや個人としてはますますそういった価値を高める努力が必要だと考えます。(宣伝効果についてのこちらのnoteもぜひご覧ください)
理想
サッカーなどを考えるとスポンサー名ではなく、クラブ名で活動をしていますよね。現在は地域名+クラブ名。
陸上競技は実業団という仕組みなどもあり、その文化との違いはあり、基本的には企業名(クラブ名)がメインに来ると思います。
ただ今後は1社だけで多くの選手やスタッフを抱え、勝負していけるのは一部のトップチームだけかなと思います。その一部が出来れば現在の数かもう少し多ければ良いなとは思っていますが、どうなるかは解りません。
これは学校スポーツも同じだと考えます。(移行による流動的な部分はあるけれど)
まだまだ新しい存在かもしれないクラブチームが発展していく為にはランニングを中心に置いた場合、先ずは魅力的なチームを創る、人気あるスタッフやプレイヤーが所属する、多くの参加者が居るといった形に加え、小口でも良いから多くのスポンサーが付くような形が理想だと思います。
流石にここまで行けばデザイン的にもどうかなと思うくらい多いですが、クラブチームもこういった方向にいくことが1つの目指す形ではないでしょうか?
クラブ対抗戦のような形を創設し、その時にも入場料収入を目指す方法もあるでしょうけど、看板広告や宣伝効果を見込んだ方法を模索するのも1つの手ですよね。
実際に大都市マラソンなどのレースではそういった形だと思うので、日々経営していくクラブチームがこういった方向に行くのは自然な気がします。
地域活性化、地域活動などもそれぞれがボランティアで支えられていたり、資金面や人材面などで苦労していたりしますよね。そういった部分もスポーツクラブと協力、一緒に活動していくことで、社会貢献活動における価値をスポンサー獲得という方法で示せるかもしれません。
クラブが社会貢献を意識するのはそういった意味でも重要ですし、必然だと思います。
正直なところ
大学駅伝におけるチームはその宣伝効果、価値が大きく、そういった社会貢献、地域貢献を進めることで価値を高めなくてもやっていけるのかもしれません。
ですが、そういった1歩を踏み出し、自らの活動資金を、経営基盤を獲得、強固なものにする動きをしていくチームも現れるかもしれません。
陸上競技、駅伝では確かにそういったイメージはあまりないですが、他のスポーツではどんどんそういった流れがあると思います。そういった意味でもこの報道や規定の変更は変化をもたらす可能性が充分にあるのだと思います。
KRC
幾つか関わっている地域クラブやチームに関しては自分の意向だけではなんとも言えないので、そこは基本関係ないと考えておいてください。
ただ自分が代表を務めるKRCは別です。
上述したような経営基盤がしっかりし、持続継続性の高い事業として確立したいと考えています。現在は兵庫県播磨地域と東京周辺の2拠点を中心に活動していますが、新しい価値を生み出し、貢献し、提供できるようにしていきたいと考えています。
Jクラブチームのような地域密着型とはまた違った形ですが、どの世代でも「する・みる・支える」を実現できる、そしてトップチームからゆるりとしたファンランまで一緒に活動できるクラブを理想としています。
そういった活動に賛同、協力、後援を頂ける法人や個人がスポンサーに、一緒に活動してくださるようになると良いなと考えています。
まだまだクラブの価値も魅力も高めていきたい、活動そのものを興隆していく段階ですが、そのような理想を持っています。
もしかしたら
こうしたnoteでも下部にスポンサーや協力法人・個人のロゴやリンクが入るようになるかもしれませんね。今回は陸上競技、ランニングにおける規定の変更からそういったお話を展開していきましたが、クリエイターもどう稼ぐか、どうその活動を続けていくかを考えた時には上記のような手法を取っていく必要があるかもしれません。
そういう意味でもクラブチームは多くの可能性を秘めています。
KRCでもロゴやバンダナをデザインしてくれる金尾圭祐くんという人が居ます。
駒大陸上部の後輩ですが、現在はランニングの世界ではなく、デザインの世界にチャレンジしています。ただランニングとは完全に縁を切るのではなく、こうしてKRCを通じてデザインを世に送り出しています。
そのようなチャンスの場にKRCをしていきたいと考えています。スポーツ関係者、ランニングに関係する人でなくても、そうした活動の方法を考え、一緒にやりたいと思う人は居ませんか?漫画や音楽なども相性が良いかもしれませんよ。もちろん小説やエッセイ、インタビューもそうかもしれません。
現状ではKRCが対価を払ったり、すぐにスポンサーを連れてくることは出来ません。何度も書いていますようにKRCそのものの価値をみんなで高め、そういったことを実現できるようにしていく必要があります。
いずれ
人口減少時代に、AIなどが発展していく時代にスポーツクラブは全てとリンクし、多くの課題解決へ向けたハブになると思います。
「スポーツクラブ」と書いていますが、スポーツは「遊び」を語源とするイメージですし、それは文化活動、日常生活そのものに接続しているイメージです。全てを包括する、繋げる。
過渡期に置いては広告代理店やエージェントのような存在になるかもしれません。一旦は事業化し、確立するためにそういった機能が強化しないといけないかもしれません。そこでまた定着していって全てが地域に溶け込んでいくのかもしれません。中核となる人がそこに居れば、一緒に活動する人がそこに居れば。
そしてその仕組みが当たり前に定着していれば。どんな世界になっているかを夢想し、イメージしてその実現に向けて発信や活動を続けていきたいなと考えています。