神様ってどこからきたんだろう。#小寒「日本の神様 解剖図鑑 」
皆さま、明けましておめでとうございます。広報室の下滝です。
今年も“思い立った日にちょっと読んでみようかな…”と思っていただけるような、いろいろな本をご紹介できればと思っておりますので、何卒よろしくお願いします。お時間のある際に遊びに来ていただければ嬉しいです。
さて、新しい年が明けましたが、皆さん初詣には行かれましたか?
近所の氏神様にお参りしたり、有名な神社を観光がてら訪れた方もいらっしゃるかもしれません。
新年の決意を新たにできる初詣ですが、ところで、参拝した神社の神様方はどんな姿をされているのか、どんなご利益があるのかご存知ですか?
私は生まれた時からお参りしている実家の氏神様が「スサノオノミコト」だとつい最近知りました…。
実家のある岡山県ではお祭りの時に「神楽(かぐら)」という舞楽があり、その演目のひとつに「スサノオノミコト」が「ヤマタノオロチ」という八つの頭の大蛇から「クシナダヒメ」を助け出す物語があります。
そんな風に幼い頃から親しんでいた神様が自分の氏神様だったのだなと知って驚きました。
新年最初にご紹介するのは、普段私たちが意識せずに過ごしている神様たちの、謎に包まれた世界について詳しく教えてくれる本『日本の神様 解剖図鑑』です。
解剖…だなんて少し失礼な響きのような気もしますが、そのくらい細かくひとりひとりの神様についてイラスト付きでわかりやすく解説が添えられています。
神様ってどこからきたんだろう
古代の日本では、神様はお祭りの時に降りてきて、いったん自然のものに宿り、終わると去っていくものだと考えられていました。
降りてくる時には美しい山や樹木、大きな岩などを「依代(よりしろ)」という現れる時の媒体として宿るとされています。
そのため、祭祀のたびに場を清めて神様をお迎えしていたそうですが、6世紀頃に仏教が日本に伝わり、「寺院」がつくられたことで、それに影響を受けて神様にも常設の祭祀の場所をつくろうという考えが広がったことから「神社」がつくられたそうです。
そしていつしか私たちは神様に何かお願いしたい時や、感謝の想いを伝えたい時などに神社に出向くようになったと言われています。
神社の縁起物
神社で求めることができる「お札」や「お守り」は「授与品」といい、「買う」ではなく「いただく」といいます。
「お札」は神棚に納めたり柱に貼ったりしますが、「お守り」はお札を小さくして持ち歩けるようにしたもので、個人が身につけるものなので学業成就などの祈願ごとに種類があります。
平安時代にはすでにあったとされていますが、当時は女性が首にかけて持ち歩くものとして美しいデザインが施されていたそうです。
他にもお正月にいただく「破魔矢」はもともとは占いに使われるものだったのを“魔を破る”ものとして開運の縁起物となったとか。
昔からの縁起物が今なお私たちの生活にあたり前のように息づいているなんて、よくよく考えると不思議ですね。
日本の個性的な神々の世界
天と地のはじまりは、「イザナギノミコト」と「イザナミノミコト」が矛で海をかきまぜ、塩が落ちて固まり、島々ができていったという『古事記』のお話は聞いたことがあるという方もいるかもしれません。
神社にまつわる物事のほかに、こうした神々の天地創造物語などの日本の神様のルーツ、「高天原(たかまのはら)」や「黄泉国(よみのくに)」などの神々が住んでいる世界の構造。
そしてお正月によく見かける「宝船」の七福神のお話、2月には節分で「恵方」を向いて恵方巻きを食べますが、その方位の神様のお話など…。
様々な場所に登場する神様たちを知ることができますので、ぜひページをめくって日本の「八百万(やおよろず)」の神々の活躍を楽しんでみてください。
あなたの知っている神様もきっと登場するはずです。
-今回のここに注目!-
「ありがたい神様のスゴいご利益 神社でいただく縁起物 神社アイテムの起源」
お守りってこうして広まったんだな…という豆知識から家の神棚をお祀りする時の注意点など。
日本の神様について知識を深めて、近所の神社にお散歩がてらご挨拶に行ってみてはいかがでしょうか?
著者:平藤 喜久子
出版社:エクスナレッジ
定価:本体1,600円(税別)
単行本:163ページ
ISBN:9784767822969