憧れの不二子ちゃんのガーターベルト
私は北国の生まれで(いきなり演歌みたいだが)、
幼稚園の頃、冬が近づく時期には白いウールのタイツをはかせてもらっていた。
通っていた幼稚園の制服は、今見てもとても可愛いデザイン。
小さいながらに毎日ヘアアレンジを変えたりしておしゃれしていた。
さて、その白いウールのタイツ・・・
遊びまくる私に付き合うせいか、お洗濯が頻繁で
毛玉がついていた。手でむしっていたのを覚えている。
そして、滑り台にブランコ、お友達と走り回ったりと、
遊んでいるうちに下がってくる。
足の間にタイツのお股の部分が「逆Uの字」になっちゃうのである。
短いスカートから見えそうになってるし、
小さい私はタイツを時折ぎゅーっと持ち上げていた。
そんな時、テレビでルパン三世を見ていた幼稚園児の私は、
セクシーで綺麗な憧れのお姉さん、峰不二子ちゃんが
「ガーターベルト」を身につけているのを見たのだ!
逆Uの字になる部分がない履き方があるなんて!!
もちろん、不二子ちゃんはガーターベルトには網タイツ。
バイクに跨って、網タイツにはピストルなんか挟まっている。
これだ、、私に必要なものは、、
と思った幼稚園児の私は、母親に
アレがいい!!白いタイツちくちくするし、下がってくるんだもん。
と訴えた。
「あれって子供用あるのかしら?」
母の回答はこうだった。
だいぶ経っているが、覚えている。
だめ、大人になってからよ、とか、
笑われて終わりではなく、子供用はあるのか、という方向に行った。
きっといつかデパートで、
子供用のガーターベルトを探してくれると期待が膨らんだ。
そして、結局白タイツのまま卒園を迎えた私。
大人になる頃には、ガーターベルトで留めなくとも
太ももで留まってくれるながーい靴下のような網タイツとかが発売されていた。
女の子のおしゃれ心は、小さいうちから忙しい。
ただ、お腹が冷えたり、風邪を引くぐらいなら
毛玉がついててもウールのタイツでいいんだよと、その頃の私に言ってあげたい。
ちなみに
ガーターベルトは買わなかったが、エンディングのシーンで憧れていたトレンチコートは購入した。ロングヘアでハットを被り、海辺で風に吹かれたら完成形。