2歳のイヤイヤ大全集〜ズボン履かない編〜
イヤイヤ期ってほんと、こちらこそイヤイヤだわ
と吐き捨てるように思っていた
「服はこれでないとイヤ」
「靴下はこれがいい」
「パンはイヤ おにぎりがいい」
「お菓子食べたい」
「行きたくない」
「帰りたくない」
挙げだしたらキリがないほどに「イヤ」って言われてきたなぁ
みんな「一時のことだよ、かわいいもんじゃない」なんてサラッと言うけど、毎日付き合ってるこちらとしては、永遠に終わらない気がするし、あの手この手と色々言うけどもうヘトヘトだわ
そんな風に思っていた
他人の言葉なんて、もう入らないくらい疲弊していた
そんな辛かったイヤイヤ期育児を思い出すような場面に遭遇した
2歳６か月くらいの子
何でもイヤイヤするお年頃
この日も朝から服や朝食のメニューでひと騒ぎしてから保育園に到着
お散歩が終わり、お着替えする時のこと
保育士はあらかじめ予測して本人に自分の引き出しから好きな服を選んで用意していた
が、しかしである・・・
新しいズボンが気に入りません
カーン！ イヤイヤのゴングが鳴り響きました
履きませんよ、ズボン・・・
どうしてもイヤだと
改めて引き出しの中も見てもらいました
予備のズボン（１枚）見たけれど「ちがう！」
もういいかと、さっきまで履いていたズボンを勧めるも「ちがう！」
あれあれ 手詰まりだぞ
とりあえず、泣いたりふてくされているご様子なので、ズボン履かないまましばらく声を掛けずにそっと見守る
→特に変わらずご立腹
再度ズボンを履くことをオススメしてみる
→変わらずのご立腹
給食の時間になってしまった
さあ、どうしよう・・・
給食大好きなお子さんなので、空腹から攻めてみる
→変わらずのご立腹
どんな言葉も今彼女には届かない・・・
仕方なく「このままごはん食べる？」
「うん」
？？？ズボン履いてませんけど？？？
とうとうズボンは履かずにご機嫌で給食を食べたのでした
絶対に服を着ていないと食事してはいけないきまりはないもんね
とは言え、今回は完敗でしたね
食後のこと
「寝る前におズボン履こうか？」
「うん！」
いとも簡単にズボンを履いてくださりました
この時期は本当に根競べ
同じようなエピソードは保育園の日常には溢れています
家庭の中でもありますよね
おもしろいもので、今回の場合のように、間に゛食事をする”というアクションが入っただけで、その後は驚くほどスムーズに進んでいきました
ここから見えてくること
・自分の要求が一つ叶えられたことで、気持ちが落ち着いた
（ズボンを履かずに食事をしてもいいよと言われたこと）
・時間経過でこだわりが薄れ、次の行動につながっていった
２歳ころの子どもたちは、どのくらいなら自分の要求を受け入れてもらえるのだろうという試し行動とか、ここは絶対！の譲れないポイントがありそうです
ここは、駆け引きという部分にもなるのでしょうが、全面的に相手の要求をのむのも、全部こちらの言う正当性を理解してもらうのも、双方無理かなと思います
まずは子どもに少し落ち着いてもらい、何をどうしたいのかを聞いてみましょう
こういう時は、相手が「YesかNo」で答えられる簡単な質問にしてあげると、お返事してもらえる確率が上がる気がします
そして、それを聞き入れたらこちらの要求も伝えましょう
取引です
でも、これは（大人側の要求）守られないこともしばしばあることも念頭に置いておきましょう
「さっきこれ（子ども側の要求）やったら、これ（大人側の要求）やってくれるって言ったでしょ！」
と、またまたバトルになりかねません
ケンカしたい訳ではなかったはず
もちろん取引がうまく成立したほうがいいけれど、決裂することだってあります
そんな時は「次」で再度約束してみてください
「次はこれ（大人の要求）もやってね」
と約束を取り付けておきましょう
そんなことを毎日繰り返しているうちに、次第に頭脳戦になっていったり、こちらも工夫する余地がうまれてきます
子どもたちには自分を「受け入れてもらった」「認めてもらった」「受け止めてもらえた」こんな経験が大事です
自分の存在そのものを受け入れてもらう経験が多ければ多いほど、自己肯定感も上がり、周りの人たちのことも受け入れられるようになっていきます
毎日イヤイヤに直面させられる方はたまったもんじゃないですが、このじきが心育ての大チャンス！
子どもと同じ土俵には立たないで、土俵の外から冷静に観察してみましょう
そうすると、みえてくる景色が違ってくるかもしれません
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