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#28 繰り返しの楽しみ方を教えてくれた本【一汁一菜でよいという提案】

こんにちは。にわのです。
子どもとの関わりや発達支援についての内容を中心に毎日更新。日曜日は自己紹介のつもりで、自分にとって大切な本の紹介をしています。

今日はこちら。


2人の幼児という、圧倒的な"時間をさいてやる相手"と暮らし、あらゆる場面で主導権が自分の手から離れていきがちなライフステージ。

その中で自分をすり減らさずにすごすには、私が私でいれる時間を毎日の中に確保することが肝だと思うようになりました。

今の私にとって、そんな時間の1つがnoteを書く時間。もう1つが家族のために料理をする時間。

今日は、土井先生の本・思想と出会い、そんな風に思えるようになるまでの話です。

完全離乳食スタート期を救ってくれた本

毎日の食事は、ご飯と具だくさんのみそ汁があれば十分、というのがこの本のメインテーマその1。

時短や手抜きといった文脈ではなく、

  • 栄養面

  • 「日本人の暮らし」という歴史的側面

  • 和食という文化的側面

からも「そんなに頑張らんでええよ。毎日の料理は苦しみではないよ」と語りかけてくれます。

この考え方が一番ありがたかったのが、上の子が生まれて完全離乳食に切り替わった頃。

「3食全て自分の作ったご飯で生存していく」存在がいるってすごいことちゃうか、と考えすぎてしまい、

足りない栄養とかあって発育に影響出たりしないのか?大丈夫か?

と色々調べ、せっせと作り、吐き出したりふき出したり嫌がられ、余った分は冷凍し、、

パートナーと2人とも育休後仕事復帰のドタバタの中でてんてこまい、していました。

そんな日々への「一汁一菜でよい、という提案」。どれだけ助けられたか、感謝してもしきれません。

まずはご飯とみそ汁があれば十分。
時間や気持ちに余裕があるなら、追加で作ればそれでOK
、という考え方に触れ、取り入れたことで、気持ちにめちゃめちゃ余裕ができるようになりました。

リズムを作るとすり減らない

土井先生のメッセージは、ただの献立術にとどまりません。

一汁一菜とは、ただの和食献立のすすめではありません。
一汁一菜というシステムであり、思想であり、美学であり、
生き方だと思うのです

「一汁一菜でよい、という提案」より

何でもいいから、自分の手でご飯を作ろう、と思わせてくれる魔法にあふれた本なのですが、

私が最も印象に残ったキーワードは「料理を作ることで、日々に楔(くさび)を打つ」というもの。

くさび【楔】
1 木や金属で、一端が厚く他端に至るにしたがって薄くなるように作ったもの。・・・差し込んだ材が抜け落ちるのを防ぐときなどに用いる。
3 二つのものを固くつなぎ合わせるもの。きずな。

小学館 デジタル大辞泉

上の子が生まれてからの4年間は、時間に関することわざを体感する日々。
まさに飛ぶように時間が流れ、矢のように月日がすぎていく毎日をすごしています。

そんな中で、
昨日と今日を分かつもの、そして
自分と暮らしを固くつなぎあわせてくれるもの、
それが、毎日の献立

今日のみそ汁は何を入れようか、から考えを始めて、時間と気持ちの余裕と冷蔵庫に相談しながら、メニューを決めて手を動かす。

毎日のこの時間で自分のリズムがリセットされるような感覚を次第に覚えるようになり、今では欠かしたくないルーティンになっています。

自分がすり減るような感覚を防ぐ方法は、
「完全に離れて息抜き」だけではなく、
毎日のリズムを整える習慣を持つ」というやり方もある、と教えてもらえました。

繰り返すからリズムが生まれる。自分でリズムを奏でられれば、繰り返すことは苦しみでなく楽しみになる。

土井先生の著作や思想にふれて、毎日のご飯作りという繰り返しを楽しめるようになった話、でした。

ではでは。

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