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発達支援・特別支援に関する発信

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障がいのある子どもと関わる方向け。 働いてきて抱いた意見や、ここが肝だな!と感じた関わり方のコツ、などなど。
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#自閉症スペクトラム

#29 可変と不変を見分ける知恵を

こんにちは。にわのです。 障がいのある子どもたち・重度心身障がいのある方たちの支援をかれこれ17年してきました。 今日は働いてきた中での「座右の銘」 常に自分に言い聞かせてきた言葉について書きます。 ニーバーの祈り 神学者ラインホールド・ニーバー(Niebuhr, Reinhold)による祈りの言葉です。 社会福祉主事の資格講座で中央福祉学院の授業を受けた際、「心の平和の祈り」として先生が紹介されていました。 私自身はキリスト教徒ではありませんが、本当にその通りだな

#31 全肯定が基本でOK!

発達支援や特別支援などの、障がいのある子と関わる仕事 初任者向けのシリーズを時々書こうと思っています。 今回のテーマは、「子どもの味方になろう」 仕事として関わる大人はつい、 その子を変化成長させることが自分のやるべきことだ と考えがちですが、 私は違うと思います。 子どもと関わることを仕事にする大人が目指すべきことは 自分の味方だとその子が感じられる相手を、世界に1人増やすこと です。 そのために、初任者は特に、 その子の存在全肯定!な大人を目指してみてはど

#16 感覚のコップは伸び縮みする

運動会シーズンがひと段落しようとしていますね。 普段見れない姿は大人としては嬉しいことですが、「いつもと違う」を苦手にする自閉症の子は結構多くて。 やっと年度がわりに適応してきた頃に始まる「運動会の練習」というイレギュラーな予定&集団行動連発の状況に調子を崩してしまう子もちらほら。。 今回はそんな「その日の調子」に関する話です。 感じ方の違い / 感覚特性とは 障がいのある子たちが見せる特性を説明する言葉の1つに「感覚過敏 / 鈍麻」があります。 柔軟剤の匂いやテレビ

氷山モデルの具体例 【見通し不安】 #11

こんにちは。にわのです。 障がいのある子どもたちの支援について発信するシリーズ、今回は「見通し不安」から出てくる行動と対応について、です、 氷山の一角として、こんな行動 こうした行動が見られた場合「見通しが持てていない」ことからくる不安や混乱が背景として考えられます。 「見通しのつかない状況」は発達の遅れがあったり、自閉症を伴う人たちの最も苦手なことの1つと言われています。 先のことが予測できない「くらいのことで」叩いたりあんなに暴れるなんて、と思われてしまうことがあり