庭からもと

庭から通信 vol.7

死してなお

今日は切り株について書いてみようとおもいます。この庭には、3本のそこそこ大きなケヤキがあり、その他に、切られなければその親玉か現代的に言えばシンボルツリーと呼ばれるに相応しい切り株があります。
回りのレンガを剥がし、水路のコンクリートをゆがめるほどですのでかなりの大木であったと想像できます。何らかの事情で、、、住宅街の中では大きすぎるとか管理が大変、あるいは病にかかってしまったのかで、現在の姿になっていると思われます。

枝葉を伸ばしていたときも多様な生物を育んでいたと思うのですが、なんと、現在の姿でも様々な生物の棲み家として機能しています。
それはキノコに始まり、蟻の巣、苔、猫の爪とぎ場として活用されています。

朽ちた樹木に鮮やかな苔がつく姿は美しいです。

入居した頃はこの切り株を取り除き、オリーブでも植えたいと思っていたのですが、今は多様な生物が暮らす切り株を観察するのが楽しいです。たとえは変かもしれませんが、無秩序の中に秩序があったという、かつて香港にあった九龍城砦にも、この切り株は近いように思いました。

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