「難聴者と中途失聴者の心理学」第3章読書感想文。

前章で僕は「障害者は差別しろって思う」と述べた。その根底には「理解してほしい」という気持ちがあるが、人はみんな違って当たり前であり、「理解」は「差別なく」みんながされるべきなので、大きな声で言えない。

そんな話をしたあとの3章のタイトルが、

第3章 聞こえづらさと偏見

ゾクゾクするよね笑。

「人」

と言われてどんな人を想像したでしょうか?

片足の人を想像したでしょうか?目の見えない人を想像したでしょうか?

p63

この導入、ゾックゾクするよね笑。あなたが想像したのは「プロトタイプ」であり、そこ

から外れた事態に遭遇すると、「何かいつもと違う」とセンサーが反応します。

p63

ヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)の資格取りにいったら講師が電動車椅子で入ってきた時のこと思い出してゾワッとした。

場面想定:講義のグループディスカッション

グループディスカッションにおけるプロトタイプとは、自分の意見を述べ他の人の意見に反応する人の姿でしょう。

p63

うんうん。

しかしあまり発言せず、発言しても話題とずれてる人を見かけたらどう思うでしょうか?

p64意訳

うわあああああ、やめてくれ筆者その術はオレに利くwww

これをアンケート調査した結果(笑)

8割以上が「人見知り」「やる気ない」など心理的な要因、その他「発達障害かな?」とかがチョイチョイいて、難聴の可能性に言及した回答は1%

p64意訳

ファー!ウケるwwwwwwwwだよね……笑

でもね、そいつに補聴器つけさせたらアンケートの回答がぜんぜん違うんだよね〜

p65意訳

わかる〜。それな。わかりみが深い。つかそりゃそうだ。なにがなるほど。

でもさでもさ〜、「聴覚障害者」にも「プロトタイプ」があるよね〜。

p65意訳

もういい、やめろ筆者www

8割が「手話」と「補聴器」…ブフォw

p66意訳

ワロてもうてるやん!(意訳であり嘘です)

でもほんまは障害者でも手話なんか1割しかつこてへんし、補聴器も2割くらいよねww

p66意訳

はいそうです。僕も使っておりません。
……笑いすぎやわ!()


手話ねぇ……そりゃやったらえぇんやろけど、日本語もままならないのに他の言語を学ぶ気になれへんねん(我儘)英語とかもほんま嫌いやったし。そもそも、話者が少なくて使う場面ぜんぜんないやろ。

補聴器についての話も少し。

補聴器つけてると「あ、こいつ耳悪いんだな」と理解してもらえて楽なのはあるのよね。それはそうなんだけど、聞き返すときに補聴器の存在をアピールして耳を「え?」と突きだすと、だいたい相手が「ウッ」となってるのを空気で感じて、そのウッの感情の中身もわからなくて怖いし、なんか卑怯だな〜とか思い始めたの、補聴器を付けなくなった数ある理由の1つです。

あとは単純にコストが高い、メンテナンスも面倒、屋外の風の音とか大人数のざわつきやノイズも拾ってしまうので聞こえは良くなっても聞き取りは言うほど変わらない(訓練や調整次第かも)、電話などは変わらず苦手、理由は色々ある。

最近のノイズキャンセリングとかは試してみたい気持ちもあるけれど………結局は根本の「コミュ恐」を治さないと意味はないんだろうなあ、と感じたのが一番大きいかな。その補助はしてくれるかも知れないけどコスパ悪かったので、外しました。

スティグマ(負の烙印)

しばしば、成人の車椅子利用者が幼児言葉で話しかけられるように(中略)補聴機器を装用している人が(中略)知的能力や社会性においても低く評価されることがあります。

p68

僕自身はこのスティグマを感じたことはないのですが、

発音の明瞭さが低いほど認知的に低く評価されがち

p68

というのは僕も障害者にたいして、頭では分かってても体がそう反応してしまうことはあります。そういったスティグマの影響で、

難聴者が難聴である(中略)開示に抵抗を感じたり、健聴であるように振る舞おうとしたり、補聴器や手話を自由に選択できない

p76

という人もいるようで、スティグマ・偏見がどういうものであるか説き、どう取扱うべきかを問うことに頁を多めに使っています。

プロトタイプから外れた事態に遭遇すると、「何かいつもと違う」とセンサーが反応します。

p63再掲

さいごに。

大昔、僕がカラオケボックスでバイトしていて、車椅子の青年客が来たときのお話を。

彼は、上半身がムッキムキでした。その姿をみて反射的に僕は「めっっちゃイイ体してますね!」と言ってしまい(しまった…!)と思いました。

それは「言うて彼、足悪いやんけ」という意味の「しまった」ではなく「彼が健常者だったら、今の声掛け、したかな?」「スティグマを貼ってるから言ってしまったんじゃないかな?」という種類のものでした。

するとしかし彼は、目を輝かせてニッコニコ笑って「ありがとうございます!!」と言って部屋に入っていきました。

しばらくして同室の友達であろう健常者の青年が一人で出てきて「彼にあの言葉をかけてくれてありがとうございます!」と同じように目を輝かせて両手で握手してくれて温かい気持ちになったのですが、冷静に考えればそれってあなたの感想ですよね。

帰るときにも2人はニッコニコして会釈してくれましたが、あのときの彼がほんとうにはどんな気持ちだったか、という問いはずっと心残りです。


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