手間を惜しまず、調味料からこだわってます。
前回からのタマネギ繋がりで今回はムサシの牛すじスンドゥブにつて。
スンドゥブは、韓国では地域ごと、店ごと、家ごとに味が違う家庭料理です。なので味も具材も多種多様です。
スンドゥブの作り方については、色んな考え方がありますが今日は味付けについて書いてみます。
どの様な味付けをするかと言うと大きく分けて二つの調味料に分けられます。
1ヤンニョム(薬念)と2タデギ(チャツネ)です。
「ヤンニョム」はコチュジャン、醤油、など調味料を合わせた合わせ調味料。
「タデギ」はニンニクやタマネギ、ネギなど、薬味を細かく叩いてペースト状にした合わせ調味料。
スーパーで売っているものから韓国料理屋さんまで一般的に使われる調味料は1のヤンニョムです。
武蔵では2のタデギ(チャツネ)を使ってます。
何故か?こちらのほうが美味しいと思うからです。
そう思う理由はあります。
カレーの美味しさは肉の脂と玉ねぎの旨みで決まると前回ブログでも話しました通りです。
ヤンニョムでも勿論美味しく出来ますが醤油や味噌に肉や野菜、海鮮のうま味を足していくので味が濃くなりがちになります。
もう一つ、最大の問題点と感じるのは、どこで食べても似た様な味になってしまうところ。
似た様な味なら手作りをする理由が無くなり、市販されている調味料を使われます(市販されているタデギもあります。)手間が掛からないことは良い事ですが益々類似して行きますので価格も周りに合わせないといけません。
そういった所から武蔵ではタデギ調味料を使います。
葱油に豚肉を吸わせそこから豚肉の脂であるラードを引き出し、そのラードに今度はタマネギを吸わせながらチャツネを作っていきます。
あめ色になるまで炒めたチャツネです。
そのチャツネに調味料を加えていきます。
タデギ調味料を使うと優しい味なのに深み、コクのある味に仕上がります。
問題点は、手間がかかり過ぎる点です。それでもお客様の「美味しい」を聞きたくて手間暇をかけます。
最近は、同じ調味料を使っているミックスホルモン煮込みがよく出ます。
まだ食べておられない方はぜひどうぞ。