【あとがき】You'll Never Walk Alone
この記事は、前回のnoteで書いた「You'll Never Walk Alone」という小説のあとがきになります。
普段は、頭の中で妄想に耽っている事を文字に起こしたり、伝えたいメッセージを言うためにストーリーを捻り出したりして文章を書いている。
今回は後者。自分自身がこの小説のように友人に救われて生きてきた。10代の頃のピュアな悩みは大体友達に解決してもらっていて、友達の家に泊まりにいった日の夜とか、修学旅行で訪れた沖縄の海で朝日を見ながら語ったあの日、部活終わりに部室でアドレナリン全開で話し合った日を、短くまとめると、こんなメッセージに助けられていたなという感じで書き進めた。
実際に、進路がバラバラになって、話が合わなくなった18歳という年齢が怖くて、卒業式が近づくにつれて交友関係はどんどん小さくなっていった。しかしその時、その小さな輪の価値に気付いて、それを大切にしようと思った。
そして、家業を継ぐと言って進路を決められなかった友達もいたなあ、とか、初めて、自分が何をやりたいか、他人が何をやりたいかを考える時期が、18歳だった。そして、同じ年齢の、おおよそ同じ地域で生まれ育った友人たちが、ずっと周りにいて助けてくれた。
そんな時のフレーズから、ストーリーを書き始めました。
一人じゃなかったなと考えていると、タイトルである「You'll Never Walk Alone」が浮かんできた。
そして、今回の小説では、初めて「3つのワード(羽根、エメラルドグリーン、レンガ)」を入れるという条件だったが、先にそれらをどこに入れるのか考えた。
友達に救われた話を伝えたい
→3つのワードをどこに入れようか
→ こうやって3つのワードを登場させよう
→さてストーリーはどうするか
という流れで決めました。
一度だけ、他人から評価をもらった時に、「長いプロットを読んでいるみたい」と言われた事があり、最近そればかり気にしている。
今回は、2,000文字という条件だったので、3つのワードと伝えたい事を確定させた時点で、ある程度の文字数に達したので、その残りを埋めるように、心境を書く余裕があった。
そのため、かなり短時間で書き終わったし、プロット感はいつもよりないかなと、思っている。
セリフも多くかけたと思う。プロット感を指摘された時は、ほとんど会話せずに小説が終わってしまったので、かなり改善されたかなと思う。
ただ、起伏のない日常の中で、心境の変化だけにフィーチャーした文章が好きで、どうしても、ストーリー自体に起承転結をつけるのが難しい。もし試しても、なぜかわざとらしい展開になってしまう。
だから、最後は敢えて平凡で終わらせるのが好き。一つのストーリーが過ぎ去っても、人生は続いていく。平凡なエンディングにもそんなメッセージがある事に気付いてから、多用している。
今回もそう。今抱えている危機感が過ぎ去っても、これから待ち受ける将来がどうであろうと、人生は続いていく。このエンディングが好き。良いか悪いかは、正直分からない。
そんなメッセージがあるということも伝えたい。
もし、見た人がいたらコメントくれたら嬉しいです。