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発達障害と診断されなきゃダメですか?

分類することの是非

私自身、ADHDは薬物療法で、ある程度の症状は改善すると思っていた。しかし、大学の講義の中で、その薬は対症療法にすぎず、根本的治癒にはならないことを知った。

そもそも発達障害全体のほんの数%しかまだわかっていない。脳みそはスーパーコンピュータでも計算できないくらい複雑な動きをしている。だから、脳みそのメカニズムが100%理解できない以上、発達障害もわからない部分が多い。それなのに、いや、それだから、根拠の薄いものや推測に過ぎない内容の情報が多く出回り、「発達障害は治るもの」「病院に行けば何とかなるもの」だと思っている人が大勢いる。そんな誤解の中で、診断し、障害者として分類されることの是非について考えたい。

診断されることのメリット

私は高校卒業するぐらいの時まで、自分が発達障害であることを知らなかった。それよりはるか以前に診断はされていたが、自ら知ろうと思わなかったし、興味もなかった。しかし、小学校や中学校の時に、自らディスレクシアであることをきちんと説明し、学校と交渉できていたら、周りの理解と配慮を受けることができていたと後悔している。

前文で述べたように、「診断されることで何か良いことがある」と誤解している人がほとんどだ と考える。だからこそ、診断されることで、配慮することを了承する社会であると思う。診断さ れないと障害への配慮は成立しない世の中なのである。

診断されることのデメリット

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