相棒とHSP
こんにちは、nitoです。
絶賛HSP気質爆発中で、人生のお休み中です。
ここ2年程で、
「HSP」という言葉をよく見かけるようになりましたね。
その前は「繊細さん」。
その前は「気にしい」なんていう表現だったでしょうか。
こんなにもHSPという言葉が浸透する以前の呼び方は、
当人からするとどこかしっくりこなくて、
当事者の方が作った呼び名だとしても、
どこか揶揄されているような気持ちになっていました…。
HSPという言葉が少しずつ浸透してきて、
自分を理解してもらったような気持ちになったのは
私だけではないと思います。
さて、HSPという言葉が知られるようになるはるか前、
「心のアンテナの感度が強い人たちがいる」と
ドラマの一話のテーマとしてHSPを取り上げた、
とnitoが勝手に(!)思っているドラマがあります。
大人気ドラマ「相棒」です。
(すみません、単純に相棒オタクなだけです笑)
相棒でHSPが題材となったのは
今から10年前の2012年のことです。
相棒ten「アンテナ」というお話でした。
この時の相棒は及川光博さんでしたね。
この回ではある連続通り魔事件を捜査する所轄の刑事(萩原聖人さん)が、
特命係に捜査の協力をお願いする、というお話でした。
そしてキーマンとなったのは、
そのうちの一つの事件を自分の部屋から目撃した引きこもりの青年。
高校時代に深く傷つく体験をした彼は、
9年間自分の部屋に引きこもっていました。
社会とつながるために行動を起こしても、
周囲の悪気のない行動や発言に深く傷つきまた心を閉ざす、
この繰り返しです。
今回事件を目撃してしまったこの青年は、
証言をすることで社会とつながればまた傷つくことになる、
と防衛本能全開で証言を拒否しようとするのですが、
この青年に対し、勇気を出して証言するよう、
背中を強引に押しまくる所轄の刑事(萩原聖人さん)が、
「君は考えることから逃げてただけだ!ずっと9年も!」
と発言するわけです。
この発言に対し、
右京さん(水谷豊さん…書くまでもないですね)が、
引きこもった原因について語ります。
「原因はきっとアンテナの感度なのですから。
親や教師が、たとえあなたのことを思って放った言葉でも、
そこに少しでも親や教師自身のための気持ちが入っていると、
あなたは高感度でそれを受信してしまう。
つまり、あなたが人と話をすること自体、
あなたが傷ついてしまうこととイコールになってしまう。」
この発言をきっかけに事件解決!とはいかないのですが、
右京さんがしたこの発言で、
彼の心をすこし理解していることがこの青年にも伝わり、
事件解決に近づいて行ったことは間違いないと思います。
「アンテナの感度が高い」人たちが
この世には一定数存在し、この人たちは傷ついている。
「心が弱い」から傷ついているのではなく、
「アンテナの感度が強い」から傷ついているのだ。
というメッセージを、
影響力のある人気ドラマが発信してくれたことが、
このお話の大きな意味だったなと、今でも思います。
この時の私は、職場の人間関係で悩み仕事を休みがちで、
「弱い自分」に辟易していましたが、
弱いのではなく、アンテナの感度が強いんだと右京さんに言われて、
TVの前で嗚咽するほど泣いたことを覚えています。
(書きながらまた思い出して泣いています笑)
HSPという言葉を知るずっと昔に、
自分を肯定してもらった貴重な体験でした。
HSPは学問としてはまだまだ新しい分野。
これから研究が進んで、
今HSCとして傷だらけの毎日を送っている子供たちが、
優しい気持ちで過ごせる日が来ることを心から願っています。
相棒tenの「アンテナ」、
興味のある方はぜひご覧になってみてくださいね。
長文お付き合いありがとうございました。
寒くなってきたので、暖かくしてお過ごしください。
では。
nito