文系理系両方の実力の必要性
機械工学の教材もですが、今日本屋で見つけた電気工学の解説書も分かりやすくてパラパラ読んでいます。
電験の教材とは別のアプローチから「電気のここが分からない」というところを図やイラスト付きで解説してあり、単に試験対策の教材だけをやるのではなく、こういうアプローチも有効だなと感じています。
また、数学についても面白い本を見つけました。
高校数学から大学数学は全く別物!と言ってもいいくらい内容に連続性を感じられず、私も大学の教養課程で数学を取りましたが、ついていけなくて単位を落としたという苦い過去があります。
それはそれで数学というものについて考える一つのきっかけになったのでよかったのですが、工学に関する勉強をし始めましたし、今後の人生でも技術・工学系の知見を学んでいく必要がありますので、大学工学部卒業レベルの数学は身につけておきたいです。
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ここで、ふと思ったのが、私の学歴・職歴は、いわゆる文科系のそれですが、理科系の実力も同じくらい無ければ学問をやるものとしては力不足であるということです。
そもそも文系、理系というのは明治時代からの日本の学制において、政府の予算の都合から生じた区分けでしかありませんので、「諸学を円く統一する」学問的哲学を志すならば、自然科学、社会科学、精神科学の全ての分野を修学することを当然に要求されます。
なので文科系の修学をしてきた人も文科系と同じくらい理科系の修学をすることが必要です(逆もまたしかり)。
また哲学を極めるだけでなく、実際の人生においても、理科系の実力があると良いことがけっこうあると思っています。
というのも、工学を含む理科系の実力は「ものづくり」に直結するものであり、自分が思い描いた必要なものを自分自身で創り出せるようになります。
例えば前回の投稿で書いた「古刀復元」についても冶金、金属に関する知識が絶対に不可欠です。
特に実態が分からない古刀の製造方法を復元研究するには、鉄というものがどういうモノだったのかを知ること、そして古代の製鉄がどうであったかということを歴史の知識のみでなく工学的知識も併せて考える必要があり、それができればより古刀の実態に迫ることができるようになると考えます。
以前も書いたとおり、万物万象のありとあらゆることを知ること、技能を身につけるために学びそれらができるようになることが人生の使命であり、そしてそれに関してはありがたいことに非常に適性が高いと自分では思っています。
であれば、それを十全に果たすべく、興味を持って楽しく取り組んでいくこと自体が、誰かにとっての導きの星になるのかもしれません。
そうすることで、結果として文科系と理科系にバッツリ分かれて学問形成の壁となっている現代日本の欠陥を超えることにも貢献できるかもしれないと考えています。