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24歳の栞

14歳の栞を観た。

公開直後からずっとみたいと思っていて、やっと。

まるでホームビデオのようにリアルで煌めく50日間。35人の視点の交錯を生かし、彼らをめいっぱい信じた編集。見たものも巻き込まれ、共感し、感心し、懐古し・・・いっしょに作り上げる映画体験。

生徒を順々に紹介して全編を構成するスタイルは少し単調で、クラスとして乗り越えるべきイベントが1つくらいあってもよかったかなと思うけれど、それは日常を映す上での作り手のこだわりだろうな。それでも飽きずに見れました。編集の妙。彼らの言葉と表情の本物らしさだけで、120分引っ張っていた。

上映前後で盛んに彼らのプライバシーについて注意喚起を促していたのが、議論があったことをうかがわせる。リアルを伝えるってどんなに難しいことだろう。大義名分があって、場所があって、人がいて、信頼があって、初めて撮影ができる。なんてことない日々の尊さは、狙って撮れるものではない。でも狙わないと撮れない。

どんな形式にしろテーマにしろ、わたしもいつかこんな日常を撮影できるだろうか。大人の論理に丸め込まれる前に、もっと荒々しく脆い何かに出会えるだろうか。

わたしは14歳の時、学校の先生になりたいと思っていた。

「君は純粋だから教員には向いていないよ」と当時の担任に言われ、「向いていないんだな」と純粋に受け取った14歳。

もっと向いてなさそうな仕事に就いてしまったけれど、大丈夫かしら。

最近一緒に仕事をした人に言われた、「お前みたいな純粋に人の話が聞ける奴がこの仕事をやらなくてどうする」という言葉が唯一のお守り。

東京ラブストーリーの4人は24歳だと知って驚く。

14歳も、24歳も、楽しいね尊いね。

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