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じゃあね

「食べ物は腐りかけが一番美味しい」
これは人間にも適応される。
何かに悩んでいて選択を迫られている人間に魅力を感じてしまう。

全部が嫌になって、つい最近まで生きるか死ぬかの選択を考えてしまうほど、人間嫌いに陥っていたのだが、昨日ガツンと言われて現実に引き戻された。

「仲良くなりたい」「あなたのここが好き」といった好意が苦手だ。
これを言うと捻くれてる、と言われたり不思議がられることが多い。
普段本音を隠して、建前で生きている。
それで人から好かれていたから
「これが正解なんだ」と疑わなかったし
人から好かれるたびに孤独感を感じて仕方がなかった。
見せかけの素直さを褒められるたびに
自我が殻にこもっていく感覚があった。

いつも通りにしていたのに昨日ついにそれを見破られて少し泣いた。
まだ出会って一か月なのに。
「がっかりさせるかもしれない」と不安を抱きながら、捻くれてると言われる価値観を告白した。
返答が同情の込められていない理解でそれがよかった。
私の自我を否定するものじゃなくて尊重するものだったからまた少し泣いた。

多分私が求めていたのは私に向き合ってくれる人だったんだと思う。
私が殻に閉じこもってることに気が付いてくれたり、良くないところにも目を向けてくれて、逃げない人。

私が心を守るために自分と他人に向けている諦めを一度捨てて、素直になってみようと思う。
完璧主義で不完全なものをみせる勇気がないのも、
人と向き合う度量がなくて逃げてしまうのも、
落ち込むまで考え込むのも、全部私の人間らしさで
悪いところとして認識する必要なんかない。

明るい人ほどコンプレックスがきれいにみえて周りの人に自信を与えるらしい。
私はそれになるまで死ねない。絶対に腐らない。

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