ドキドキ文芸部について今更語るってハナシ。
サヨリ…。
ども、文芸部のエースです。
幼稚園の頃からRPGやアクション・シューティングゲーム等、様々なゲームジャンルに触れてきた私ですが、恋愛ゲームだのホラーADVだの、そういったテキスト進行がメインのゲームだけは遊んだことがありませんでした。
なんというか「それってゲームじゃなくて小説でよくね?」という謎の認識があったんですよね。今にして思うと、ただの無知野郎でしかなかったわけですが。
そんな私が初めて触れた恋愛ADV(?)が「ドキドキ文芸部!(Steam無料版)」でした。
出来れば完全ネタバレなしで遊びたかったのですが、ネタバレが跋扈するこのネット社会では、すべての情報をシャットアウトすることは難しく…。
「メタネタがある」「ぶっちゃけホラゲー」「グロテスク要素アリ」といった、かわいらしい絵柄とは裏腹な、不穏かつ曖昧な情報だけを抱えたままプレイすることとなりました。
ですが逆に考えると、これらのウワサを聞いていなければ私はこのゲームに触れることもなかっただろう、とも思います。きっかけって大事よね。
それでは、ここからはネタバレ全開で感想を書いていきます。
もう7年前のゲームだし、ネタバレしても別に問題ないっしょ!
印象に残ったポイントを順不同で書いていきます。
便所の落書きみたいなもんですね。
①サヨリショックによるサヨリロス
まずはやっぱり、 あの 例のシーンですね…。
モニカの不穏なセリフと、前日のサヨリのどこかおかしな反応から、ある程度の予想はしていたのですが…。
主人公がドアの前で、サヨリを呼び掛けている様子のテキストが流れている最中に、ドカーン!と不意打ち気味にスチルが出るもんですから…ね?
単純な驚きと、悪い予感が当たってしまったことのショックがとても大きかったシーンでした。
というのも、私が一番好きなキャラが他ならぬサヨリだったもので…。
ただ単純に性格のイイ娘!ってだけではなく、書いている詩の内容や言葉尻から、どこか影を感じるシーンが多いのが印象的でした。
でもやっぱりいい子なんですよ~彼女。ゲーム内の主人公はそんな健気なサヨリをぞんざいに扱いがちでしたので、いつもぶっ飛ばしてやろうと思ってました。
そしてあの、部活を休んだサヨリを心配して家に押し掛けた時の”うつ病”の告白。
聞いていてとても辛かった…。
「いつもベッドから起き上がれる理由を見つけられない、完璧に無価値なわたしがやることなんて何もない」
もうね、自己肯定感が皆無なんですこの子。だからこそあんなに献身的な性格になっているともいえるワケですね。
でも、好きな子からこんなこと言われたら、「一緒に支えあって生きていきたい!」と思うのもしょうがないですよね?
ただこれって、ぶっちゃけた話 単なる私のエゴなんですよねー…。
しかもこのエゴが、彼女をもっと苦しめるという悪循環…。
もうね、どうすればいいのかと。
感情も迷子。
②主人公がクソ
そんなサヨリの辛い”うつ”の告白を聞いた直後に、他の女を家に招く主人公。
お前もう船降りろ。
こいつサヨリの精神状態を知った上で他の女を家に呼び込むとか終わってるだろ。
あの話を聞いた後に「どっちの女を家に呼んでやろうかな?」なんて上から目線で考えてる始末。
しかもサヨリの家となりだよ?ヤバいっしょ。
ちなみに他の女を呼ばないという選択肢もない。
「アッ、足がもつれて一緒に転んじゃったー☆」なんてラッキースケベまでかまして一体何を考えているんだコイツは。これが自分の写し身だなんて思いたくもない。
そして案の定、それをサヨリに目撃されて修羅場に陥る主人公=俺。
もうね、バカかと。
〇んで詫びろボケ。
③そして告白へー。
さて、自〇シーンと順序が前後しましたが、やはりこのシーンが一番印象的でした。
嫉妬と安心、それら複雑に交差した彼女の感情の吐露を聞いた後、主人公は彼女の思いを受け入れるか、親友のままでいるかの二択を迫られます。
私の答えは当然「好きだ」の一択です。それ以外ないでしょうよ?
…ないはずなのですが、
ここは正直メタクソに悩みました。
サヨリのことを考えるとどうしてもね…。
受け入れることで彼女をもっと苦しめることになるんじゃないかと。
逆に受け入れたとしても、彼女の性格上とてつもない重圧を感じてしまうんじゃないだろうかと。
お付き合いするのは単に俺が付き合いたいだけ、っていうエゴなんじゃないかーとね。
そうして腕を組みながら椅子にのけぞって考えること数十分。
悩みに悩んだ末、告白を受け入れることにいたしました。
おめでとう俺。
ただ、その後の展開は大方の予想通り、そうスムーズにはいかないようで…。
プロポーズが成功したにも関わらず、サヨリはその日の最後まで、複雑な表情を残したままでした。
この時点では、まさか”ああ”なるなんて思ってもいなかったワケですが…。
④モニカの存在
さて、サヨリを自〇に追い込んだ張本人といっても過言ではないモニカですが…。
正直、憎むことはできないなと。
私も自分のエゴを通してサヨリに告白していますので、この娘のエゴを否定できる立場にはいませんからね…。
なにより、モニカの領域内での話を聞いていたら憎めるもんも憎めません。
ちなみにゲームを閉じている間、モニカは恐ろしい悪夢を見ているようで「お願いだからゲームを閉じないで」的なことを懇願されます。反則やってそれ…。
最終的に、このゲームを終わらせるためにはモニカのファイルを削除するしかないのですが…なるほど。
俺に引き金を引けというのか、このゲームは。
結果的にゲームはエンディングを迎え、紆余曲折ありモニカは主人公=俺を守るためにこのゲームごと消滅することになりましたとさ。
このゲーム作った奴は悪魔かよ。
まとめ
初めてやる恋愛ADVにしては重すぎるゲームでした…。
というか恋愛ゲームなのか、これは?
まとめサイトなどでよく話題に上がるのは モニカ=三週目の話題ですが、個人的に印象強く残ったのはやはり1週目だったなぁと。
モニカもかわいそうな娘でしたが、ゲーム終了後も色々と考えさせられたのはやはりサヨリの心情についてばかりでしたから。
なんとか一週目の段階でサヨリを幸せにするルートは無いものかと調べまくりましたよ。まあ、そんなもん無かったわけですが。
そしてゲーム終了後の私の心を穿つように関連項目に現れる問題曲「きゅうくらりん」
これがサヨリの心情を描いた歌だと知った時はもうバッコリとド肝を抜かれましたね。「えぇ…!?…この歌…そういう…こわ…」みたいな鳴き声しか出ませんでした。
まぁ…なんというか、終わった後も一生引きずられるような、心に残るゲームでした。
実際プレイしたのは半年以上前ですが、未だにゲームの内容をよく覚えていますからね。DDLCが残した傷は深い。
ただ、このゲームをやったおかげで、ADVゲームに対しての偏見のようなものを無くすことができたんですよね。
この後にやった「シロナガス島への帰還」というADVもとても楽しませてもらいました。あれは恋愛ゲームとはまた違いますが…。
追加シナリオが入っていると噂の、「ドキドキ文芸部プラス!」はまだ未プレイでしたので、いつかそれに触って心を浄化できればなぁと。
そう思った次第でした。
あと主人公は腹を切れ。
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